晴れ

 
もうとっくに千秋楽を迎えましたがまだまだ終わってないんですよレポ!
 
あじさい알앤제이(R&J)

学生1:정휘(チョン・フィ)

学生2:황순종(ファン・スンジョン)

学生3:오정택(オ・ジョンテク)

学生4:배훈(ペ・フン)

 

この回、200%完璧なオープニングでした!!



学生たち4人の行進から始まるこの演劇、行進の足音が揃うかはかなり重要なポイント(そして歴代出演者たちも最も緊張する瞬間だと言います)となります。規律の厳しいカトリック学校という背景の中、そこが揃わなければこの「알앤제이(R&J)」という演劇全体に対する説得力が半減してしまいますし、そのために本番前には4人揃って毎回必ず台詞も含めたリハーサルを行うそうです。この回は、その行進が4人とも寸分狂わず思わずにんまりしちゃいました、わたくし笑。

 

 

クローバーオープニング

真夜中、学生1が寮を抜け出す準備を始め、学生3、2と順番に起こしていきます。それを察しながらも寝たフリをする学生4。3人が自分に背を向けている隙に後方から近づき、3人を驚かせるイタズラ好きな学生4です。そのいたずらに怒ったジョンテク学生3、フン学生4をこれでもかと言うぐらい胸倉を掴むわ、足蹴りにするわでフィ学生1がここで仲裁に入るという暴れっぷり笑。ほんと千秋楽が近付いてくるとやりたい放題する学生たちですw

 

 

クローバー舞踏会

自分の惚れた相手が、仇敵家の人間であると分かったロミオ(学生1)とジュリエット(学生2)。ロミオは急いで舞踏会の場から離れます。一方、ジュリエットも「もう出会ってしまったのに」と驚きを隠せません。そんなジュリエット(学生2)をロミオは少し遠くから盗み見するのですが、この時のフィロミオがめちゃくちゃいいのです!ジュリエット(学生2)を見つめながら両手で頭を抱え「何てことになってしまったんだ」と苦悩に満ちた表情をしながら地面を叩きます。

ここ、実は学生1に特に演技が求められるシーンではなくフィロミオのオリジナルなのですが、今期開幕当初からこの演技はわたくし大のお気に入りです!

 

 

クローバーロレンス神父の司祭館

フィロミオ×ジョンテク神父で何も起こらないわけがないこのシーン笑。

ジュリエット(学生2)との仲を取り持って欲しいと懇願するロミオ(学生1)に対してお説教をしてしまうロレンス神父(学生3)。しかし簡単には諦めないフィロミオ、ジョンテク神父のベストを引っ張り半パンを引っ張るという力技に出ますwwおかげでジョンテク神父の半パンはかなりのところまでずれ落ちてしまいました笑。しかもその後、ジョンテク神父の腕にぶら下がるという、最早ただの男子学生以外のおふざけ以外のなにものでもなかったこのシーン(このタイミングで、ちょっと席を外していたスンジョン学生2が野外の自席に戻ってきまして、目の前で繰り広げられているロミオと神父のやり取りに目を丸くしていました笑。ほんと素直な末っ子w)

両者ともお互いの主張を譲らないまま、最後は二人向かい合って

 

「야~~~~~~~!!!!!!」

(やーーーー!!)

 

と不満をぶつけ合うところ、フィロミオがまたまたロングトーン勝負に持ち込もうとしたのですが、ジョンテク神父は経験上勝てないと悟ったのか早々に叫び声を打ち切って自らフィロミオに拍手を送る大人っぷり(?)を見せたことから、3秒で勝負がつきました笑。

 

 

クローバー乳母のお遣い

ジュリエット(学生2)の依頼によりロミオ(学生1)の元へお遣いに出ていた乳母(学生4)が戻ってきます。このシーン、実は学生4がやりたい放題自分の好き勝手にやるところでありまして笑、この日のフン乳母、お遣いから戻ってくる時に持ってなきゃいけない赤い布をわざと忘れて戻ってきます。ジュリエット(学生2)はロミオからの答えが早く知りたくて乳母の帰りを今か今かと待ち焦がれているにもかかわらず、フン乳母は一度戻ってきたように見せかけて「あ、荷物忘れてきちゃったわ」と、赤い布を取りに戻るイタズラぶり(しかも歩くスピードがめちゃくちゃ遅いwww)。あまり感情に波を起こさないスンジョンジュリエットもさすがに

「早く〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」

と地団駄を踏んでしまうぐらいフン乳母のアドリブに会場も大爆笑ww

やっとジュリエット(学生2)の元へ乳母が戻ってきたものの、なかなかロミオ(学生1)からの答えを教えてくれないことに痺れを切らすジュリエットと、そんな態度に愛想を尽かして逆に拗ねてしまうフン乳母(可愛いどうしの末っ子対決)。拗ねたフン乳母、「(お嬢様の)好きにすればいいですよ!」とジュリエット(学生2)に背を向けてしゃがみこむと、左足を後ろに突き出してジュリエットを蹴る仕草・・・って、それ、さっきフィロミオがジョンテク神父に対してやった仕草と全く同じやつー!!www

これを野外から観ていたフィロミオ、不意を突かれたのかガチでお腹抱えて笑っていました。一方、同じく野外から観ていたジョンテク氏は自分の頭の上で両手で大きく❌印をしてNGサイン笑。長男ジョンテク氏の評価はなかなか厳しいようですw

 

 

クローバーロミオの追放〜2幕

フィ学生1の「追放する!」は、いつもどおり「ロミオ」としての発言でした。ただ、この発言をしたフィロミオ(兼フィ学生1)自身がその発言にとても衝撃を受けていたのが忘れられません。この演劇は「学生」か「劇中劇の役」かと割り切れるシーンは少なく、「どちらの人物も兼ねている」シーンが圧倒的に多いもので、おそらくこの時のフィロミオ(兼フィ学生1)も両方の人物の視点からの衝撃だったように感じます。

さて今回は1幕ラストのシーンから2幕を続けて書いてみるんですが、というのも、2幕のフィロミオによって新たな発見をしたから!!

 

ロレンス神父(学生3)は、死刑ではなく追放処分になったことをむしろ有り難く思うべきだとロミオ(学生1)を説得します。しかし、ジュリエット(学生2)のいるここヴェローナこそが自分にとっての天国であり、ヴェローナ以外に世界はないと断言するロミオは「追放だなんて言わないでください」とロレンス神父にすがります。

このシーンのフィロミオの発言がとても迫力・説得力があったことによって、新たな気付きがありました。

 

これはロミオとしての発言だけでなく、学生1としての叫びも含まれているのだと。

 

学生1は夢を見ているこの場にいたい。ここから出て行きたくない。ここで4人でずっと夢を見ていたい。きっと学生1としてそんな気持ちも含まれた台詞だったのだろうと思わされてしまったフィ学生1の迫力。

本当に学生2じゃなくて、1にキャスティングした人ボーナスものです。私からもボーナスさしあげたい(何様)。

 

この気付きがあったからか、この回のエンディングはハッピーエンドにも見えると言えば見えたし、ちょっと違う解釈もできそうだなと感じました。学生1含め全員が現実に戻ったことは疑いのようのない事実であり、それをフィ学生1は受け入れようと努力しているような感じだったんです。予想をはるかに上回るいろんなエンディングパターン作ってくるフィ学生1、なかなかのハードルの高さ笑。

 

 

と、フィ学生1にフォーカスしたような内容になりましたが、この回のスンジョンジュリエットの感情がこれまた素晴らしかったので残しておきます!

 

ロミオ(学生1)が、ジュリエット(学生2)の元へ最後のお別れの挨拶にやってきます。



このシーンはとても幻想的でもあるところで、二人には頭上から赤い布が被せられます。この布越しでも涙がはっきりと分かるぐらい、スンジョンジュリエットはめちゃくちゃ泣いていたんです。ただ、スンジョンジュリエットはあまり声に出して泣きません。一人静かに涙を流すタイプ。そんなスンジョンジュリエットが、ロミオ(学生1)を目の前にしてただただ涙だけを静かに流しているという状況にこちらが涙を流さないわけがないんです。天才よスンジョンさん・・。

 

ロミオがヴェローナから旅立ち、パリス伯爵との結婚を勧められるもそれを拒否したことにより折檻されたジュリエット(兼学生2)が、思わず吐き出してしまう言葉。

 

「제 슬픔을 알아줄 자비의 신은 저 구름 속에도 없는 건가요?」

(私の悲しみを分かってくれる慈悲深い神は、あの雲の中にもいないのでしょうか)

 

「あの雲の中にも」まで言うと、泣き崩れながらもう一度消え入りそうな声で「あの雲の中にも」の台詞を繰り返したスンジョンジュリエット(学生2)。効き目抜群すぎる・・・(どうでもいい話。再演時にヨンソクさんがこの台詞が劇中で一番好きだとおっしゃっていたのでもちろん私も一番好きですw)

 

うまい。

ほんまにうまい。

 

 

と、もういい加減書くこともなくなってくるかなあと思っていたR&Jレポですが、書き出したら今回も残しておきたいこと山盛りでしたw