私の夏が始まりました。
알앤제이(R&J)
学生１：박정복（パク・ジョンボク）
学生２：강영석（カン・ヨンソク）
学生３：손유동（ソン・ユドン）
学生４：송광일（ソン・グァンイル）
昨年、ハマりにハマった알앤제이《R＆J》
（昨年レポはこちら）
早速今年再演となり、しかも私の大好きな俳優さんたちが出演というわけで、開幕早々行ってまいりました！学生３と４は昨年に引続き初演キャストの二人です。
【演出面】
セットは全く変化なしです。舞台の両側にいくつも積まれ、客席中央部にもセットされた木製の机、舞台上手側の収納可能な机（これは机というよりはベッドなどとして使われることが多いです。）、日が差し込む舞台両側の大きなステンドグラス。
照明は若干変わりました。舞台上に照明による模様ができていたので、これは初演ではなかった演出です。この模様が何を意味するのかは・・・これから検討します。また、舞台両側のステンドグラスから射し込む光がかなりカラフルになっており、これは正直ちょっとうるさい・・。初演の方がシンプルでよかったです。
小道具は、もう一人の主役だと言われる大きな赤い布は今年も健在。一つ変わったものと言えば、４人が各自持つ小型のライト。初演は白い光でしたが、再演は黄色の光に変わりました。なんでやろ笑。
台詞も基本的に初演と同じ印象です。新しく追加された台詞はおそらく２、３箇所ぐらい。
【キャスト】
さて重要なのはここからです。
正直に書くと、今の私、めっちゃもやもやしてます。
なぜか？
まず、学生１に求めるのは孤独さ、切なさ、物語を通してこれまで知らなかった感情を知ることによる内面の変化です。孤独だからこそ夢のことを友だちに語りたく、またお互いに手を握りたいと思う。学生１にはその繊細さが欲しいところですが、この点が正直物足りないです。学生１は、４人の中で最初から最後にかけて内面の変化が一番大きくないといけない存在です。それはもう絶対。これから本番通してこの点が明確になっていくといいなあと思います。
次に学生２。
自分の推しだからこそ、厳しいこと書きます。
まだ、自分の中でどのような学生２を作りたいのか、その方向性が定まっていない感じでした。多分初演キャストの映像は見たでしょうから、そこからいろいろ手探りしているのかなと言った印象です。学生２は４人の中で最も内気な性格を持つタイプゆえジュリエットという役回りが来ると考えているのですが、そのような面と男子学生という現実を自分の中にどのように共存させたら良いのかが難しいのかな・・？
１幕はあまりしっくりと来なかったのですが、２幕は「男子学生」という現実から離れ「ジュリエット」という役柄に魂が乗り移ったようでした。２幕冒頭において、乳母がジュリエットにティボルトの死とロミオの追放を知らせに来ますが、まさかヨンソクくんジュリエット、そこで泣くとは・・・！しかも軽く泣いたとかのレベルではなく鼻水までたらたらの号泣ぶりで、それをその後もかなり引っ張るんです。これは新しい。完全に現実を離れ、物語の世界に入り込んだ学生２です。１幕冒頭では寮を抜け出すことを最後まで躊躇い、学生３に背中を押されてやっとの事でみんなについていく学生２が、ここで４人の中で誰よりもその物語の人物になりきったということです。この展開は面白く感じました。
学生３及び４
安定安心のユドンくん＆グァンイルくん。もう言うことなし。花マル１００点満点。さすが初演キャストです。この経験の差は正直現段階では埋めようがないので、再演キャストはこれから公演が終わるまでの間に、役作りを固めていってくれることだと信じてます。
初演が本当にレベルの高い仕上がりだったので、今回私が期待するレベルも自然と高くなってしまったようです。初めての人と経験者を同じラインにはしちゃだめですね。
どの演目でもそうですが、この演目は特にキャストによるケミがとても大切です。演出家もその点はかなり重視したようですが、プライベートにおいてもヨンソクくん、ユドンくん、グァンイルくんは仲良しさんです（過去に찌질의 역사（ヘタレの歴史）などで共演経験もあり）。ジョンボクさんとの関係は知りませんが・・(ごめんなさい・・)少なくともこの３人は普段から仲が良いということがあって、お互いの演技には遠慮なし、また経験から相手の動きが予想できるんだろうなという動き方などは、このキャストならではのケミだなと思いながら観ました。
今後、他のキャストも観ていく予定なので、ケミの違いなどまた追々書いていきたいと思います！
最後に少し余談ですが、製作会社のSHOWNOTEからこんな動画↓があがりましたが、つまりこれ、役者さんたちは本番の舞台でほぼ練習してないということですよね。・・・すごいわ。