個展展示作品紹介の第2弾は、アラクネンシス・シリーズより、「現場」です。実物は60cm角で、全体がひとふでがきでできていて、ほどくと一本の線になります。

この、アラクネンシスというシリーズを最初に描いたのは、学生時代で、講義のノートに落書きでぐるぐる描いていたのがはじまりです。なので、もう半世紀近く続けていることになります。

つまり、落書きの発展形で……だれでも、長電話をしながらメモ帳なんかにぐるぐるとわけのわからない落書きをした覚えがある……まさにアレです。

なので、個展でよくきかれるのが、「集中して描くんでしょ?」ということなんですが、まさに逆で、これは典型的な?「ながら作品」……テレビ見ながらとか、けっこう調子いいです。

アラクネンシスというのは、ギリシア語で「蜘蛛」をあらわす「アラクネ」arachne という言葉からきていて、全体が蜘蛛の巣みたいになるところからつけました。

アラクネは、ギリシア神話に登場する機織女なんですが、あるとき、女神アテナと機織り競争をして勝ってしまい、怒った女神に蜘蛛にされてしまったというあわれな女性……

私が講義ノートに描いていた最初の「作品」が、まるでクモの糸みたいだったのでこう名付けたわけですが……まさか、半世紀にわたって描きつづけることになるとは……運命って、わからないもんですね(大げさ)。

このシリーズをつくるにあたっては、自分で、最初にちょっとした「法則」を設けます。で、それにしたがってあとはぐるぐる描くだけ……

描く前には、「こんなふうにしたいな」というある程度のイメージはあるんですが、作品の進行にしたがって、たいていみごとに裏切られます。この作品の場合も、全体がもうちょっと整然となるはずだったんですが……

結果としては、こんな感じで「がしゃん!」となりました。なので、タイトルは「現場」……建築現場でも、なんかの事故の現場でも……まあ、イメージで……

デティールは、こんな感じです。


アラクネンシスシリーズについては、以下にも書いてます
リンク1……アラクネ初号(野間美術館の下に出てきます)
リンク2……アラクネ・キューブ
リンク3……アラクネンリン
リンク4……アラクネンシス_闇の森
個展(リンク)展示予定作品の紹介の第一弾は、JR桜井線です。


JR桜井線は、JR西日本のローカル路線ですが、別名「万葉まほろば線」と呼ばれるとおり、奈良から飛鳥をことんことんとのんびり走る、まほろばのみやびな、そしてひなびたイメージのあるいい感じの電車です。全線が奈良県にあり、始発駅は奈良、終着駅は高田(大和高田)で、奈良駅で関西本線と、高田駅で和歌山線とつながっています。今回は、このJR桜井線にある14の駅をすべて jimon 化するという試みに挑戦してみました。

まずは、始発の奈良。こんな感じ。


次の京終(きょうばて)駅は、以前にとりあげました。リンク
その次の、帯解(おびとけ)駅。ここは、三島由紀夫の『天人五衰』に登場する帯解寺があるところ。


こんな感じで、沿線各駅をすべて jimon 化しました。まあ、だからといってどうってことはないんですが……14の駅全部を掲げるのはタイヘンなので、あと一つ。香久山。


ちなみに、14の駅名は、次のとおりです。
01_奈良
02_京終(きょうばて)
03_帯解(おびとけ)
04_櫟本(いちのもと)
05_天理
06_長柄(ながら)
07_柳本
08_巻向(まきむく)
09_三輪
10_桜井
11_香久山(かぐやま)
12_畝傍(うねび)
13_金橋(かなはし)
14_高田

このあたりは昔、よく行きましたが、JR桜井線にはあまり乗りませんでした。たいていは、山辺の道を歩いたり、あとはクルマとか……いちばんよく訪れたのは三輪のあたりです。ここには三輪山と大神神社(おおみわじんじゃ)があって、ここを起点にして、山辺の道を天理まで歩いたりとか……飛鳥の方にもときどき足をのばしました。このあたりは、日本とは思えないような大陸的な風景で、狭いはずの奈良盆地なんですが、雄大といってもいい景色が今でもふしぎに印象に残っています。今回、jimon 化してみたくなったのも、そのあたりかなと……

ちなみに、三輪山と大神神社には、『三輪』という能があって、この能を見た感想を以前書いています。興味ある方は、そちらもどうぞ。リンク

個展をやることになりました。場所は、トキ・アートスペースという名前の現代美術のギャラリーで、場所は渋谷の神宮前。ワタリウム美術館の近くです。最寄り駅は銀座線の外苑前で、3番出口を出て外苑西通りを北へ、歩いて10分たらずのところです(Tel : 03-3479-0332)。



期間は、4月の20日(月)~26日(日)で、会期中は無休です。時間は、午前11時半から午後7時までですが、最終日は5時までです。私は、会期中ほぼ画廊にいる予定ですので、みなさん気軽に遊びに来てください。展示する作品は、このブログでもたびたび掲載しているドローイング系です。

今回は、3つのシリーズを出品予定。まず、ひとふでがきのアラクネンシス・シリーズ。つぎに jimon シリーズ。そして emon シリーズです。部分的にはブログに掲載していますが、掲載していないものが大半です。初日までまだ2週間ありますので、少しづつ載せていこうかなと思っています。

冒頭に掲載したのは、アラクネンシスシリーズの「凪」という作品で、全体は60cm角の大きさですが、全体を出すとモニター画面のモアレ現象でなにがなんだかわからなくなるので、部分を切り取っています。全体はひとふでがきで、一本の線でできています。パネルに張った紙にインクで描いてます。

出品作にかんする説明は、画廊のHPで……
http://homepage2.nifty.com/tokiart/2015/150420.html