soraの色(プロローグ)リメイク版 | 空のいろ

空のいろ

毎日、見上げる空は何色?

数年前、東京に出てきた時の日記をベースに記事にした事があって

以前の記事を、その後…

元仕事仲間からの話?エピソード?も、付け足したりして

リメイクしようかと飛び出すハート

 

ストーリーが変わるワケではないので

スルーしてくださいねお願いラブラブ

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

21歳の時、小さなボストンバッグ1つで東京に出てきた私。

学業でもなく…家出とかでもなく、就職が決まったワケでもなく

1年かけて、親を説得し…何もあてがないのに、東京に来た爆  笑音符

 

 

最初に住んだのは、世田谷。

実家の私の部屋は、親が淋しがらぬよう…そのままに。

親も、どうせ東京で失敗?して戻ってくると思ってるみたいなので

あえて、何も持たずの出発した。

 

 

まずは、生活用品を買い揃える為に…

よく三軒茶屋の生活雑貨店RARA(仮名)に、買い物に行ってた。

10万の予算だったから、洗濯機と冷蔵庫買って…

TVとベッドはない生活キョロキョロあせる

早急に、仕事を決めなくちゃと思ってた頃…レジにバイトの張り紙をみつけ

面接に行ったところ、直ぐに採用が決まり…RARAでバイトする事になった。

 

 

後で知ったのだけど、RARAってのは

最初は(株)西丸(仮名)のオリジナルブランドだったの。

それを、RARAの創業者の1人であるKさんという人が…

当時の西丸の会長と交渉し…

色んな条件をのんで、苦労してやっと独立させたの。

数年後に、Kさんは(株)西丸の社長として戻ることも条件の1つだった。

Kさんは、それらの条件をのみ…RARAの社長となって、作った会社。

それが現在のRARA。

 

当時のRARAは、独立して更に急成長してる時期だった。

 

 

私は、三軒茶屋のRARAでバイトを始めたものの…

周りに迷惑かける日々だった。

だってね…実家の北海道に比べ、東京は即死レベルで暑いのガーン不安

レジを打ってる最中に暑さで倒れ、上司と話をしてる最中に暑さで倒れ…

駅のホームで暑さで倒れ…ド田舎から、出てきたばかりの私は

倒れてばかり爆  笑あせる

 

 

それでも、1人暮らしが嬉しくて、東京が珍しくて、楽しい日々音符

夏から秋へとなった頃…RARAが、成城に新店を出す話をきいた。

本社の人とも仲良くなってた私に、新店に行かない?との声がかかったの。

東京とは、こんな流れなんだ!と思い…若さとノリで、OKの返事をした。

私は、成城店のオープニングスタッフとしてバイト先が変わった。

 

 

店がオープンして、間もない頃…

私が、ショーウインドウのディスプレイを変えていると

大柄な、知らないオジサンに話かけられた。

 

『何してるの?』

 

私は、この知らないオジサンに…ディスプレイの大事さを、

トロイ喋りで熱弁した爆  笑爆  笑爆  笑

この店の狙いは、こんな感じで…こっちも見て!ここは、こーでね…

ね? グッとくるでしょ? 

オジサン、RARAを知らないだろうけど 

なかなか良いもの、作ってる会社なんだよ?

 

 

因みに私は、ディスプレイ経験は一切なく…

しかも、私の生まれ育った町にはRARAは無かった。。。

だから、東京に出てきた!って楽しさだけで、熱く語ったって感じ(笑)

 

 

オジサンは、ニコニコ私の話をきき…散々、語りつくしたあとに

お店の中へと入って行ったと思うと、店の電話で何処かに電話し…

 

 

『成城店にいるsoraちゃんってバイトの子を、今すぐ社員にしなさい』と言っていた。

 

 

当時の成城の店長が、このオジサンを見つけるなり水戸黄門のように扱うので

変だなって思ってたら…びっくりあせる

このオジサンこそ、創業者であり、独立させた人であり

当時のRARAの社長のKさん本人だった滝汗滝汗滝汗あせる

 

 

オープンの視察に、たった一度だけきた…

 

そのタイミングでの事だった。

 

 

直ぐに正社員に、と言っても…

私を含め…その場にいた誰もがK社長の冗談だと思ってた。

だってね、成長期だったRARAの正社員は一流大学卒を積極的に採用してたの。

海外進出し始めた頃でもあり、学力や語学力のある人が求められてたのだと思う。

中途採用も、長く働き…実績を作り、店長から推薦状をもらい…

それでも、面接と試験で落とされたりしてたと後で知った。

 

 

それから、何事もなく1週間が過ぎた頃…K社長から、私に電話がきた。

社長が、直接電話してくる事など普段はないらしく…店長が慌ててたのを覚えてる。

 

 

『soraちゃん、社員は楽しいかい?』

『え?私…社員じゃないですよ?』

『俺が、社員にって言ったのに…まだ社員じゃないの?』

 

 

そんな会話の数時間後、本社から1人の男性が慌てて成城店にやってきた。

その男性は、総務人事役員の松さん。

後に、RARAの2代目社長となり…現在は、確か…名誉顧問だったっけな。

(この記事を書いてから、更に数年経ってるので…今は、どーなってるのかあせる

そんな偉い人が、わざわざ何しに?って思ってると…

 

 

私の正社員の手続きをしに、人事課長や部長ではなく役員自ら来たのだと言う。。。

しかも、平謝りする松さん。

K社長から『お前が直接行け!』と言われたらしい。

 

 

随分と跡になって…30年以上経ってから、この時の話を聞く機会があった。

のちに仕事仲間になった子が、このやり取りを偶然聞いてしまったそうなの。

K社長は、怒るととても怖いあせる

『お前な、この件 固めてこないと飛ばすぞ』

松さんは、元々K社長が(株)西丸から独立するときに連れてきた出向役員。

つまり…私が、正社員にならないと松さんは(株)西丸に戻されるという意味。

 

 

K社長が、居なくなってから松さんは外出準備をしながら呟いていたそうで…

『soraって、いったい誰? 誰か知ってる人いないの?』

私…後に2代目社長になる方に、こんな事いわれてたのね爆  笑あせる

 

 

松さんが、成城店に来てから店の向かえにある喫茶店に連れていかれた。

見るからに、高そうなスーツで…見るからに、汗だくだったのを覚えてる。

 

 

『面接とか試験とか…いつするんですか?』

『とんでもない! 書類にサインしてもらうだけで正社員です!』

『それじゃ…スーツは、必要ないですね?』

『スーツは、必要ないですよ?何故ですか?』

 

 

スーツを買うお金がなかったので、ホッとした。

東京に出てきたばかりで、本当にお金がなかったのあせる

正社員になる事よりも、スーツ代の方が心配だった(笑)

 

 

バイト歴も超短く、たいした学歴もなく、試験も面接も無しで正社員になった私。

こんな社員のなり方をしたのは、私が退職するまで数年間…私だけだった。

私の退職後の事は、知らない爆  笑キラキラ

 

 

…これが始まりだった。

 

 

つづく。