平日の午後2時、3時頃に、母校に通いし小学生が、
聞き覚えのある歌をふざけながら大声で歌っているのを聞いた。
母校の伝統的な運動会の歌だ。
もう運動会シーズンだ。
私の家の近くは学校があり、
ここ数日、作業用BGMとして、運動会の放送を聞きながら勉強に勤しんでいる。
昨日はダンスの音楽か、
マイケル・ジャクソンのメドレーが聞こえてきて、
1人でイントロクイズに興じていた。
しかし、作業にマイケルはダメだ。テンションが上がることこの上ない。
小学校は高台にあるからよく放送が聞こえる。
今年の高学年の実況アナウンサーはなかなか力が入っていて、
これがきっかけで将来母校からテレビに出る人が生まれるんじゃないか、
と、想像してみると楽しい。反面、その滑舌のよさに嫉妬する。
それにしても、小学校の運動会というと、
まず思い出す、印象的な出来事がある。
多分中学年くらいの話。
とある男友達の話だ。
当時、その子とはクラスが違っていた。
紅白戦なので、クラスが違えば敵どうし。
その時、色は忘れたが、私の所属していた色が勝ち、その子の所属していた色は負けた。
勝利にハメを外してはしゃぐ子供たち。
私も大盛り上がりだった。
負けた色とのテンションは雲泥の差だった。
その時、
負けたその子は悔しそうに大声で、前後のクラスメートに言った。
「姿勢で勝負!!!」
勝利グループはハメを外している。
だからせめて負けたおれたちはきちんとした姿勢で対抗しよう…
私の勝利の気分はスルスルと萎んだ。
そのかわり、純粋に
すごい。
と思った。
その感想しかなかった。
何度思い出しても、同じ感想を懐く。
運動会は競技で勝負だ。
出た結果が全て。
そんなこと、ただの負け惜しみさ。
なんて言葉はこの事に対し、あまりに無粋だと思う。
しかし、あれからもうずいぶんたつ。
風のウワサによると彼も浪人生らしい。
しかし、私とは狙う次元があまりに違う。
東大狙いなのだから。
…今、フと思い出してみると、
やっぱ、頭いい人は小学生から違うんだなあ~なんて思い知らされる。
今の私、ずいぶん無粋である。
…さて。書いている間にマイケルメドレーのダンスが終わってしまった。
スリラー、純粋にあの有名な振り付けで踊ったのだろうか…
…だとしたらシュールだな。
私も中学年の時によくわからない洋楽で踊ったもんだ…
そう、ノスタルジックに一人浸る、
そんな土曜日の昼なのでした。