私の両親へ話しに行く日がついにやってきました。
その日は朝から本降りの雨で肌寒い日でした。
まるで私達の憂鬱な気持ちを表しているかの様な天気でした。
実家に向かう道中、元夫はいつもより口数も少なく、明らかに緊張している様子でした。
また、どうやって話を進めて行くべきか、綿密に作戦を練りました。
あっという間に実家に到着し、お互い「あー、どうしよう」とか「お腹痛くなってきた」とか言って、なかなか車を降りられませんでした。
そして、心臓が飛び出しそうなくらいの緊張の中、元夫がインターホンのボタンを押しました。
インターホン越しに母の声が聞こえました。
母
「はい、どちら様ですか?」
元夫
「〇〇と申します。今日はお話があってアミさんと来させて頂きました」
母
「何の話ですか?」
元夫
「あ、あの…結婚のお願いに参りました。」
ここで父に代わりました。
明らかに父は激怒していました。
父
「結婚?絶対認めないからな!
あなたと話すことは何もない!アミも二度とここには来るな!親子の縁を切る!帰れ!」
と私達は門前払いを食らいました。
そして私は勘当されました。
私と元夫は顔を見合わせ、どうする?と小声で言いましたが、今は何をしても無理だと判断しその場を離れました。
想像出来た事とは言え、私達は酷い絶望感に襲われました。
帰りの道中、元夫は「あんな言い方しなくてもいいじゃんね。だから嫌だったんだよ!」と逆切れしていました。
一方私は、縁を切られたし、もう本当に一生会わなくていいんだ!帰る実家はなくなったけど、私は元夫と幸せな家庭を築いていけばいいっか!
と開き直っていました。
私はこの日以降、両親とは一度も連絡を取りませんでした。