ゼロ・グラビティ | 前田綾香と空と笑う日々のこと。

前田綾香と空と笑う日々のこと。

トツゲキ倶楽部のひと。

芝居のこと。日々のこと。

同じ一日なら笑って過ごしたい
謙虚に貪欲に
をモットーに日々へらへらしてます。

皆さま大変ご無沙汰しております。

前回書いた記事はなんて見てみたら
『国府台ダブルス』終演のご挨拶が最後。
あの頃はまだ世の中がこんなことになるなんて
つゆにも思っていなかった頃でしたね。

思いを乗せることもTwitterでこと足りてきて
ブログを閉めようかななんて思っていたのですが
この自粛期間中に映画を観まくりまして
ほんの数年前までは3〜4か月に1回くらいしか
映画観てなかったなんて信じられないくらい
今映画をね、観ているんですけど、
昔の名作と言われる作品ほど観ていなかったり
自分としては異常なペースで映画を観てるもんで
忘れちゃうなぁなんて思っていたので
映画の感想でも書いてみようかなと。

古いものからなんて言ってると順番も何も
あったもんじゃないので、新しいものから
思い出せるだけ書いてみよう。

さて、今日はTOHOシネマズで
『ゼロ・グラビティ』観賞。



予告編だけ観たことがあって、
何かの事故でシャトルからはぐれてしまった
宇宙飛行士を残ったみんなが助けにいくとか
『オデッセイ』みたいなストーリーかと
ずっと思っていたんですけど…全然違ってた。

スケールのとびきり大きな喪失と再生。
死んだようにただ生きてた女の再生。

どんな死に方だろうと時間がかかろうと
あっけなかろうと死は残酷で。
誰かの分まで生きるって言葉では簡単だけど
結局ひとり分しか生きられないし大変。
背負いすぎて死に向かってるような部分も。
でも大気圏突入の一連は背負ってるものを
全部手放しているようにも見えた。
ただ自分の生に向かってる姿はじわっと胸にくる。

ただ生還して良かったねっていうんじゃなくて
土を握り締めて地に足を着けた彼女を観ながら
まだ宇宙を漂うクルーの遺体を思ったり。
ラストはなんとも複雑な思いになった。

『オデッセイ』もそうだったけど
宇宙っていう危険な空間にいながらの
軽口のたたき合いがクスッと笑えて
全部観た後に思い返して愛おしさが増す。
緊張と緩和。そういうのが好き。