~ 微の美 ~
美しさは細部に宿る、、、
なんて言葉を聞いたことがありますが、
私は、
美しさ、
特に身体の美しさは、
微なるものに宿る。
と思います。
ここで言う身体の美しさとは、
均等で無駄の無い、
体の動き、働き、リズム性と言ったところでしょうか。
そこを目指す、もしくはそこに還る時、
施術家は、微を意識する。
意識にわかるかわからないかの微妙な部分。
そこに触れるのは刺激ではなく、
信号であるべき。
刺激とは相手が望む望まないに関わらず、
与える、作用させる、ことができるもの、
信号とは、、、
受け手、レセプションがないと成り立たない。
神経で言えば、電気信号はレセプター(受容器)によって始めて受容される。
相手が受け入れて始めて成り立つものです。
信号単体ではなんの意味も成しません。
わかるかわからないかの微妙な作用が、
身体に受け入れられた時に、
それは身体の望むものとして、
無駄の無い美しさに近づくのではないでしょうか?
私は、弱い力で頭を触ることが多いです。
しかし、その変化は、
時に想像を越えるほど大きく、
全身隅々に波及する時があります。
こちらから、真っ直ぐなバランスを刺激して伝えるのではなく、
向こうの望む形、動きに、
引き込まれて行く感覚。
その上で、それ自体ではほとんど触ってるかどうか程度の、、
微量な信号を送り続けている。
それが自然と受け入れられるまで。
そんなスタンスで施術をしていると、
ハマったときは凄い!!
ハマらなくても、
それはまだお互いの知覚に上がってはいないだけで、
ちょっとユラユラしてあげると、
やっぱり変化していくんですね。
無駄の無い変化は、
無駄の無い美しさを産む。
そのキーワードが、
刺激ではなく信号程度の、
微の施術に含まれていると思うのです。
季節や天気、その人の感情、
自分のバランスにも影響される、
微の部分なので、
とても面倒に見えますが、
それが何らかの学びを伴う道ならば、
面倒なのは当たり前ですよね。
