ふとしたときに思い出してしまう。 | それでも生きていくために。

それでも生きていくために。

はじめて授かった赤ちゃんと、21週に中期中絶でお別れしました。
心の中を整理して前を向くために、書く場所を作りました。

妊娠17週を過ぎたあたりから、お腹ははっきりとわかるぐらい大きくなって、その重さを常に感じていた。

胎動も一日中あって、ああまた元気いっぱいに動いてるなあ、と嬉しく感じていた。

お腹の中に別の命があって私の意思と関係なく動いているというのがとても不思議に思えた。


あの頃は常に胃もたれがあってあんまりご飯が食べられなかった。

何か食べる時は、これって妊娠中でも食べていいものだっけ?と調べながらで、早く思う存分お寿司を食べたいなーとよく思っていた。

夜はどんな体制も寝苦しくて、夜中に何度もトイレに行きたくて目が覚めた。

息切れしやすかったし疲れやすかったし、万一何かあってはいけないと思うと遠出する気にはなれなかった。


今は食べ物に気をつけなくていいし朝食べても昼にはお腹が空き、昼食べても夜にはお腹が空く。

好きな体勢で朝まで眠れる。旅行にも行ける。

私だけのための自由な体。

楽になった部分も確実にある。

個人差はあるかもしれないけど、妊娠中って基本的には体は常にしんどいというか負担がかかっていて、辛かったのが本音。



妊娠していた頃の、気持ち悪さとか体の重さとかなんとも言えないしんどさとか、だけどここに命があって守れるのは私だけなんだという責任感とか使命感みたいなものとか、リアルな感覚はもうすでに忘れてしまった部分もあるだろうけど、ふとしたときにはっきりと思い出してしまう瞬間がある。

今もまだ、とっさのときにお腹を守ろうとしてしまったりする自分がいて、気づいて悲しくなる。

妊娠していたのはたった半年足らずなのに、その短い期間の出来事は何もかもが新鮮で、不安と希望で胸がいっぱいで、衝撃的なことも多くて、強く記憶に残っているんだと思う。