赤ちゃんとのお別れを決めてから、妊娠に関する情報が目に入らないよう一通り削除なり非表示なりすることにした。


ゼクシィbabyなどのマタニティ向け会員に登録していたサービスはすべて解約。

産院から届くラインをブロック。

トツキトオカアプリは更新を停止。

エコー写真など妊娠中に撮った写真はすべて非表示設定に。


妊娠というものに対してこの先の人生でどう向き合っていけばいいのか今は見当がつかない。

だから一旦蓋をする。

自分の年齢を考えれば、もう妊娠は難しい可能性もある。それに、もしまた妊娠できたとしても、今回と同じことが起きないのか?という不安にずっと苦しめられると思う。

今回、12週頃から一部正常でない部分があることは指摘されていたが、それがお別れをするようなレベルのものであるというのは、20週を過ぎてからようやくわかったことだった。


つまりもしまた妊娠したとして、まずは12週頃の初期精密エコーまでの不安、それを乗り越えたら次は、20週頃の中期精密エコーまでの不安、さらにそれを超えても、無事に産まれてきてくれるだろうか、産まれた後も、大きな問題なく育っていってくれるだろうか、と、不安が尽きないだろうことは目に見えている。

今考えることではないよな、という気持ちと、それでももし子供を産みたいと願うなら、年齢のリミットを考えないといけないという焦りもある。



彼と出会うまで私は、子供がいない人生もそれはそれでいいと思っていた。仕事は嫌いではないし、自由なDINKSもいいかなと。

だけど彼に出会って、ああ、この人の子供を産んで、この人と一緒に育てたいな、と心から思った。

彼は子供が大好きで、愛情深くておおらかで優しい。明るくて賑やかな家族がよく似合う。

私の年齢を理由に、子供を持たない人生を押し付けることはしたくない。そうなるなら彼を私から解放したい。

それと同じぐらい、私が彼を一生幸せにしたい、とも思う。

答えなんて出ない。