吹き抜ける風がすずしく感じられる季節がやってまいりました。ブログ係の塚本です。
今回ご紹介する活動は茶碗作りツアーで、先生と先生のお弟子さん(OG)も含め、我々は五日市の新緑の中へと足を運びました。この季節に訪れるのにはぴったりの場所で、まだ暑すぎず、かといって肌寒いわけでもない最高の気候に恵まれ、茶碗作りとともにその風土も楽しんでまいりました。今回はその模様をお伝えいたします。
四谷からバスで一時間半、そこでは山の新緑が我々を待ち受けており、清浄な空気で肺が満たされるのを感じつつ、私はバスを降りました。茶碗の工房はそのすぐ近くにあり、せせらぎの脇で風景と溶け合ったたたずまいが印象的でした。
茶碗作りは、ついて間もなく始まり、皆、真剣に工房の方の説明を聞いた後に、様々な思い(こいつには負けたくない、など)を胸に土を捏ね始めます。
丸くて肌触りがよさそうな茶碗、作者の迷走ぶりがうかがえる四角い茶碗、茶碗ですらなくジョッキサイズのマグカップ、などなど、土は見る間に姿を変えて行きます。本来なら一週間かかる乾燥の作業は、文明の利器、ドライヤーによって短縮され、高台を削り出したところで終了。釉薬はさすがに掛けることはできませんでしたが、形だけはオリジナルなので、十分な創作活動が出来ました。
茶碗を作り終えてもまだ時間はあり、我々はせせらぎをさかのぼり、滝を目指しました。午後の陽ざしが葉の間から木洩れ日となって森に射し、水を透けて見える川床の揺らめきに初夏を感じつつ足を動かします。
道を進み切った先に目当ての滝は音を立てていました。滝の周りは崖に囲まれて他よりやや暗く、河童の出てきそうな怪しさが感じられます。滝が生む風は、ちょっとした運動の後には気持ちの良いものでした。
滝にて一休みした後、来た道を引き返し、この日の思い出とともにバスに乗り込みました。
私はこの茶碗作りで、改めて普段使っているお茶碗の造形を再発見したように思います。(自分では茶碗は上手く作れないんだなぁ)
おまけは今回はありません(●´ω`●)ゞ