海堂尊先生の最新刊『スリジエセンター1991』(講談社)を近々、読もうと考えています。この小説は、「ブラックペアン」シリーズ(3部作)の完結編。
その準備のため、以前読んだ『ブラックペアン1988』、『ブレイブ・メス1990』を読み、記憶をリフレッシュさせました!
時代は、1990年前後のバブル全盛期。海堂先生ご自身、医局に入り1年目、2年目で経験されたことを参考に『ブラックペアン』を書いたと文庫(下)の202頁で述べています。
まあ、小説は時間の許すときにお読みいただくとして、今回、ひとつ印象に残ったエピソードをご紹介したいと思います。
主要なキャラクターのひとり世良という外科を志す医師(研修1年目)が、手術中、患者を危うくし、外科を辞めようとする場面があります。
あとから、先輩方が世良の外科を辞めるか否かで煙草1箱かけていたことを知り、愕然とします。
さらに、そのとき、たまたま世良が面倒を見ていた(ベッドサイド・ラーニング)学生も、世良の手術の失敗を気にも留めていないことを知ります。
そこで、自分が外科医を辞めようか辞めまいが大したことではない。天下の一大事だと思っていたのは自分だけ、という箇所。ここが妙に印象に残ったのでした。
(『ブラックペアン1988 下』32頁より)
あとから、先輩方が世良の外科を辞めるか否かで煙草1箱かけていたことを知り、愕然とします。
さらに、そのとき、たまたま世良が面倒を見ていた(ベッドサイド・ラーニング)学生も、世良の手術の失敗を気にも留めていないことを知ります。
そこで、自分が外科医を辞めようか辞めまいが大したことではない。天下の一大事だと思っていたのは自分だけ、という箇所。ここが妙に印象に残ったのでした。
(『ブラックペアン1988 下』32頁より)
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例えば、入試で普段の力を発揮できない受験生がいます。
これってなにか余計なところに力が入ってしまっているということですよね?
ただ目の前のテストで自分のベストを尽くすことのみに集中すればいいのです。上記のように、自分が考えていることなんて、他から見たら大したことはありません。
気負わず、普段の力を発揮してください。そう願っています。
記事後記
結構、私は本を読んでいるように見えるかもしれませんが、最近読もうと積んである本も少なくありません。
その中の1冊に、『山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた』山中伸弥・著(講談社)があります。
早く読みたいです…。
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