読書がそんなに好きではなかったボクが、読書とは実に楽しい体験=トリップだと初めて体感したのが、「SF《サイエンス・フィクション》の父」と呼ばれる、フランス人の作家、ジュール・ヴェルヌさんの『十五少年漂流記』でした。

 『漂流記』の後にはヴェルヌさんの『八十日間世界一周』や『海底二万里』などを貪るように読んだ中学生時代がとても懐かしいです。

 そのヴェルヌさんの非常に有名な言葉、

 

      「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」

 

 ボクはこの言葉にこれまでどれだけ救われてきたことでしょうか。この言葉で何度も勇気づけられ、自分を信じ、前に進むことができました。

 そして今日、あることを想像したんです。

 いつか上の写真の座禅堂で24時間、水分だけを取りながら座禅し続けたいと思ったんです。

 「自分を極限まで知る」、つまり「自分という実体は何もない」とうことを骨の髄まで味わい、フラフラになりながら、でも温泉から上がったような感覚、心身が極限までリラックスし気持ちよくてたまらない気分で座禅堂を離れ、浄化された白い心身でまた日常を静かに生きたいと思ったんです(これが『哲学すること』でもあると思います)。

 ねえ、昭和の男の子なら、想像したら、実現しないとね、ヴェルヌさんに恩返しできないよね。