いつだって最高を…がプロなのです。 | ミタクエ・オヤシン

ミタクエ・オヤシン

【ミタクエ・オヤシン】はアメリカ・インディアン、ラコタ族の「私に繋がる全ての存在」と言う意味です。

毎度、ポルノグラフィティの話ばっかりで申し訳ないですー・・・

 

が、しかし。

 

ここに来て、どうしても、声を大にして言いたいことがあるのでございます。

 

先日も書いた新曲『カメレオン・レンズ』

 

この曲は、ある意味でポルノグラフィティらしくなくて、でも最高にポルノグラフィティらしい楽曲です。

 

多くのファンの方達が、最高傑作と言って居るし、実際にたくさんの曲を作り出してきたポルノグラフィティ渾身の作品と言っても良いかと思うんですよね。

 

でも、でも…ですよ。

 

作り出した側は、いつだって同じような思い入れや最高の曲を作ったぞ!って気持ちがあるんじゃないかなぁ…って、私は思うんですよね。

 

だって、考えても見て欲しい。

 

私たちは好きな時、好きな場所で、好きなシチュエーションで、好きな曲を好きなだけ聴けばいい。

そこには、ファンだからとか言う義務で聴くなんて、有り得ない。

 

だけど作り出して提供した側は、自分の体調や精神状態の都合なんて関係なく、何回も何回も何百回も歌うんだよね。

例え身内に不幸があろうと、気持ちが乗らなかろうとも、今日は歌いたくない気分なんだよなー…なんて許される立場には居ない。

 

それが、プロなんだって思う。

 

作り出した曲が売れなくても、言い訳なんて許されない。

売れれば天国、売れなきゃ地獄。

もっと言って見れば、身を切るようにして、自分の想いや考えを世の中にさらけ出したことが、色々な人たちから評価される。

良い評価もあれば悪い評価もあって、聞きたくないような言葉や辛辣な言葉も聞こえてくる。

多くのファンの期待を背負う事は、大きな支えにもなれば、大きなプレッシャーにもなる。

 

そんな世界に何年も居続けて、新しいことへの挑戦を恐れず、決して奢らずに、ファンの方を大事にし、故郷をこよなく愛し、広島カープを全力で応援しているポルノグラフィティだから、私は好きで好きで好きで好きで、たまらないのであります。

 

どの世界にもプロは存在していて、どの世界にも厳しさがあるのは当たり前です。

でも創作活動をされているプロと言われる方達は、その作品に己を投影して、それこそ血反吐を吐くような思いをしながら、作品をこの世に送り出しています。

 

そして、その作品を評価されるわけです。

 

どんなに自信があろうとも、どんなに最高傑作だと思って居ても、自分が思い描いているような評価を得られないことの方が圧倒的に多いと思います。

 

何も生み出さないことが辛いと言う人は、死ぬほどの思いで生み出した自信作を評価されないことがあって。

それによって自己崩壊が起きるほど、ずたずたに自尊心を傷付けられると言うことを、想像して欲しいと思います。

 

だからこそ、その作品が生み出された背景、沿革、作者の想いと言った世界観にも目を向けて欲しいなぁ…と思います。

 

ここ数年、ポルノグラフィティのボーカル岡野昭仁さんは、歌い方が劇的と言っても良いほど変わりました。

それまでは持ち前の声を前に押し出す歌い方が多かったのですが、その圧倒的な声のパワーをコントロールしきれていない印象がありました。

それが一番の特徴だったのですが、本格的にボイストレーニングを受けたらしく…。

その結果、声の出し方に技術的な要素が加わったことで、今回の『カメレオン・レンズ』のような楽曲も楽しめるようになったのではないかなぁ…。

ただし、この曲は歌いこなすのは非常に難しい曲です。

昭仁さんと同じような調子で歌いきることは、一般の方ではまず無理。

少し歌が上手な人なら、歌えるけど最後は息切れすると思います。

それぐらい、実は声量をコントロールしながら歌わないと、最後まで歌いきれません。

 

楽器も同様ですが、大きい音を出すだけなら、誰でも最初に出来るようになります。

でも囁くような音や声を、通るように空気を振動させるのは、至難の業です。

ピアノもギターも木管楽器、金管楽器も、全部同じ。

音を小さく、でもはっきりと聞き取れるように奏でるのは、凄く難しいです。

 

こういう技巧的な歌い方が出来るようになると、息を吐く時のタイミングや吸う時のタイミングすら、曲調としてのアレンジになってくるので、とても雰囲気のある曲になるんですよね。

 

昭仁さんは、ご自分でも声をコントロール出来るようになったって言って居ますが、元々歌えちゃう方だったので基礎を積み直すのは大変だったと思いますよ。

 

器用にこなせる人ほど、基礎をコツコツと積み重ねるのは、案外苦手だからねー汗

 

ワタクシ、小学生~中学生の頃、コーラスなんぞを嗜んでおりました。

声帯って筋肉なんだけど、声帯を開くトレーニングってまぢ大変だからね…。

腹筋も使うので、身体全体の筋肉を鍛える必要があるんだよ~。

 

『カメレオン・レンズ』を上手に歌いこなせるようになったら、カッコいいよなぁ…と思いながら、ひとり、車で練習する日々でございますアハハ