mistFESと伝説のファン・こばっしー
5月31日土曜日。
その日、名古屋市内でアイドルイベント・mistFES(ミストフェス)が開催された一日であった。
ミストフェスとは日本全国からアイドルが集まり、名古屋市内のライブハウス数カ所で行われたサーキットイベント。アイドルファンも日本全国から集まり、大盛りあがりであった。
私は用事を済ませてからミストフェスへ。そのため、今話題の戦国アイドルグループ「いざ参らん」の時間に間に合わず。実に無念であった。
午前11時過ぎにメイン会場のReny limitedに到着。ホールの入口には伝説のファン・「自称こばっしー」こと「たかし氏」の姿があった。
伝説のたかし氏は別のライブハウスで名古屋の地下アイドル・モードラを見届けたあと、Renyに駆けつけていた。
彼はモードラ、Le☆miel、蜂蜜★皇帝などの東海地方のアイドルを中心に追いかけている熱狂的なファンである。
私は伝説のたかし氏らと岐阜のアイドルグループ・蜂蜜★皇帝を見届けることにした。
その日の蜂蜜★皇帝のフロア。午前中という時間帯。そしてチケット代が高価なイベントということもあり、ファンの姿は疎らであった。東海地方のアイドル一組だけが目当ての場合、失礼ながらミストフェスはコスパが悪いイベントであった。1日券7600円。蜂蜜★皇帝の事務所が主催するイベントなら、チケット代はその半額以下。ファンがミストフェスを避けることも当然であった。
普段と比べてフロアは盛り上がりに欠け、蜂蜜★皇帝メンバーは落胆してしまったかもしれない。そんなフロアの前方にいたたかし氏はコールはあまり発しないが、なんといっても存在感がある。蜂蜜★皇帝ファン以外が多く、アウェイ感があったライブであったが、いつもフロアにいるたかし氏はメンバーに安心感を与えていた存在だったと思う。
さて、そのライブの数日後、サポートメンバーの雲丹はなさんの活動辞退が発表された。
自称・こばっしーことたかし氏も伝説的な存在であるが、雲丹はなさんを加えた蜂蜜★皇帝・5人のライブも伝説となってしまった。新人らしからぬパフォーマンスを魅せたはなさん。いったい何者だったのかよくわからないまま活動辞退となってしまったが、今後が楽しみな存在だっただけに残念であった。
アウェイ感があったRenyでの蜂蜜★皇帝のライブであったが、彼女らの熱いパフォーマンスが進むに連れ、盛り上がるようになってきた。関西地区で放送されたCMソング「まっすぐに咲く花」という代表曲があることも大きい。そしてなんといってもパフォーマンスが熱い。蜂蜜★皇帝のことは知らなくても曲を知っている人は多く、パフォーマンスが終わるころには多くのファンが彼女たちに魅了された様子であった。
さて、蜂蜜★皇帝のライブが終わったあと、伝説のたかし氏はRenyから姿を消した。そのあと、SPRISE、W.ダブルヴィーと大阪拠点のアイドルグループのステージが控えていた。
たかし氏は「W.ダブルヴィーのれなちゃんは昔ももなが在籍していたグループに所属してなんとか…」というマニアックな情報を話していたが、たかし氏本人は名古屋の地下アイドル・モードラの特典会へ急行したようだ。
そんな東海地方のアイドルをこよなく愛するたかし氏であるが、実はたかし氏自身は大阪南部在住らしい。
東海地方のアイドル現場でしか見かけない存在であるが、実はミストフェスのために前日の夜に名古屋に駆けつけた熱狂的ファンであった。そして名古屋で2泊。アイドルライブを堪能したようだ。
それにしても、大阪南部からいつも来名している行動力は凄い。蜂蜜★皇帝もいざ参らんも素晴らしいグループであるが、大阪には魅力的なアイドルグループが多数存在する。たかし氏は多くのアイドルグループが拠点とする難波、梅田という誘惑を通り過ぎて東海地方までいつもやって来る。そんなたかし氏が大阪南部在住ということはヲタク仲間の間でも知られていないようで、たかし氏の来名をねぎらう言葉を耳にしたことがない。
蜂蜜★皇帝のあとのRenyのフロア。
その後、多くのファンが集まってきた。私はどうしてもW.ダブルヴィーを見たかったので、Renyに留まることにした。W.ダブルヴィーは大阪拠点のグループなので、愛知県在住の私はなかなか見ることができない。
そのため、彼女たちを気軽に見に行ける大阪在住のたかし氏が羨ましかった。
しかし、W.ダブルヴィーがステージ上で最高のパフォーマンスを繰り広げているとき、たかし氏はRenyのフロアにいなかった。
伝説のファン・「自称こばっしー」こと「たかし氏」。
果たして本当に大阪南部在住なのだろうか。
それが真実かどうかはわらかないが、彼の行動力は私は決して真似することができない。まさに伝説であった。
そして、その日のW.ダブルヴィーもかわいかった。
