長年
生きていると
引っ越しをしたり
整理整頓したりで
本って
結局
捨ててしまいませんか?
捨てられない本と
捨ててしまう本
手元に置いておきたい本と
手放してしまう本
こんにちは
作家の林瀬那です
私は
一時期
本はミステリーものしか
読まなくなっていたので
一度読んだ本は
全て古本屋さんにて
手放していました
犯人の分かっている推理小説なんて
一度読んだら
必要ないので
と
作家なのに
無慈悲です
数年前
本ばかり読んでいた時期には
100冊以上の
沢山の本が
私の手元を流れていきました
本は
消耗品だと思っていたので
手元にあまり
残したくなかったんです
それでも尚
どうしても手放せない本が
3冊あります
私が
きっと
一生手放すことのない
大切な本です
そのうちの1冊を
今日は
ご紹介してみることにします
私が
どうしても手放せない本は
「パラレルな世紀への跳躍」
という本です
著者は
お笑い芸人の爆笑問題の
太田光さんです
もともと
太田光さんの文章や感性が
好きなのですが
15年以上前に
古本屋さんで
ふと
偶然
目にとまり
手にした本です
私は
その頃
今後の人生
もう
何の楽しみもない
と
人生に
絶望していた頃だったので
たまたま
手にしたこの本に
なんでなのか分からないですが
救われた気持ちになったんです
この本の
一節が
私はすごく好きで
なんていうか
今でも時々
その雰囲気を思い出すんです
心のカテというと
少し大げさかもしれませんが
心のどこかで
たまに
この本のことを思い出しては
ホッとするような
不思議な気持ちになるんです
その章が醸し出す
独特な
世界観と
言葉ではいい表せない
けだるさが
居心地がよくて
本の
ネタバレになるのですが
内容を少しお話しすると
私が
好きな章は
学生時代の
あの頃
芝居の稽古をサボって
珈琲屋さんで過ごす時間が好きだった
あの珈琲屋さんは
今もあるんだろうか
という内容なんです
一見
なんてことないように
見えるかもしれませんが
忙しくなって
大人になり
責任ある仕事を忙しくも
楽しくこなす日々の中
夢の叶った今
稽古をサボって
行くあてのないただ時間があるだけの
悶々とした日々
それが
なんだか愛おしいという内容に思えて
とても
薄ぼんやりとしていて
好きなんです
私も
珈琲屋さんの片隅にいて
恍惚とした夢や
漠然とした苛立ちや
不安を抱えながら
曇りガラスの
向こう側にある
アンティーク照明の明かりを
眺めているようで
なんていうか
そんな充足感が
心を満たすので
あの本が
私は
どうして捨てられないんです
定価は1,400円する本ですが
古本屋さんで99円で
購入した本です
物の価値観って
分からないものですよね
言い方悪く言えば
99円ですら
売れ残っていた本です
でも
私にとっては
人生に深みを与えてくれた
100万円以上の
非常に
価値のある物です
本は
時に
人生を豊かにする
と言われています
私は
あの本こそ
何気ない日々を豊かにする本だな
と思っています
私も
誰かの人生の
心の拠り所になるような
作家として
そんな存在になれたらいいなと思います
大切な本ですが
その本の存在が
羨ましくもあります
ですが
嫉妬とかではなく
純粋にそう思えるから
あの本は
本当にすごいんです
他の本も
ご紹介したいですが
私は
基本的に
秘密主義なので
また今度
気が向いた時に
ご紹介させて頂きたいです
その時には
また
私の本に対する愛の話しを
聞いて下さい
あなたにも
なにか
手放せないものは
ありますか?
もしも
あるのならば
それは
きっと
あなたの人生にとって
とても
かけがえのない
大切なものなんだと思います
不必要なものではなく
あなたには
それが必要なんですね
これからも是非
あなただけの
大切なもの
大切にして下さい
最後まで読んでくれて
ありがとうございます
あなたの大切な
人生の時間を
共有できていること
心から感謝しています
では
またね