「驚きますよね
私も
最初は
なにを言ってるんだ
って
思いましたよ。」
私と店主のやりとりを
静かにきいていた
常連の紳士が
私に
そっと
話しかけてくれた
「へー
なんか
斬新ですごいです。」
と
私は
答え
自分を納得させたいからか
しつこく
店主に質問した
「え?
本当に雨の日しか
営業してないんですか?」
「はい
さようでございます
やっぱり
驚いてしまいますよね。」
「はい、
正直かなり
驚きましたが
大丈夫です。
いや
なんか
こだわりがあって
むしろ
素敵だと思います。」
と
私は
褒め言葉なのかなんなのか
よくわからないことを
店主に言った。
「ありがとうございます。」
店主は
優しく微笑んだ。
「こちらのカフェ
美味しくて
とても居心地よくて
私
雨嫌いだったんですが
なんか好きになっちゃいました。」
と
店主と常連さんに
言った。
「それは
嬉しい一言です」
と
店主は答え、
常連の紳士と
とてもとても
嬉しそうな
穏やかな笑顔だった。
私を
見守ってくれているような
笑顔だった。
「また
雨の日に
思い出したら
いらして下さいね。
雨の日でしたら
いつでも
営業しております。
あなたのお越しを
心より
お待ちしております。」
と
店主は
心の込もった言葉で
私を
包み込んだ。
「はい!
また来ますね。
雨の日に。
ごちそうさまでした。
ありがとうございました。」
と
お2人に笑顔で
挨拶をした。
私は
何か優しく
美しいものに
包み込まれてるような
不思議な気分で
雨の中
傘を差して
一歩ずつ
歩き出した。
~終わり~