仮想世界2 | +++ 三度のメシより ~腐女子の萌え語り +++

+++ 三度のメシより ~腐女子の萌え語り +++

※(18禁。ご注意ください)
声萌え 腐女子の萌え語りブログです。 中井和哉サマ、佐和真中サマ、内山昂輝サマ   絶賛応援ちう!

いつものファミレスで待ち合わせ。


俺は彼の到着を
店内のカップルを眺めながら待っている。


きまじめな彼のことだから。
俺をずいぶん待たせてると気にして
バタバタ走ってくるのだろう。


危ない。車や人に気をつけて。


彼を待つこの時間さえも
俺にとっては愛しい。


俺が彼の顔を早く見たい、
声を聞きたいと思っている

半分くらいは

彼も今、待たせてる俺のことを考えてくれているから。
たぶん。
ちょっとくらいは。





「ゴメン、待たせて」

案の定、彼は顔の前で両手を合わせてごめんなさいのポーズ。

「いや、ゲームしてたから時間忘れてた」


合わせた両手にさりげなく触れながらつくウソ。


罪悪感を感じさせないための
俺流の優しさ。


俺に向けた彼の笑顔を
わざと斜めに盗み見て、

はあはあと息を整えて
渇いた喉を潤している

薄い唇を

指先でたどりたい衝動を
自分のそれに触れることで
必死に抑える。



全身で彼を意識しながら、
それを悟らせない空気。


だけど、

メニューを覗き込む彼の横に
顔を近づけて。


走ってきた彼から微かに漂う汗の匂い。
香水ではない、ボディシャンプーかなにか。


首筋から香る芳香にうっとりと身を任せる。


白い首筋に口づけたい。



「あれ、ここんとこ、赤くなってる」

「えっ?どこ?虫にでも刺されたかなぁ」

呑気な彼は

俺の指先の熱さに気づかない。

少しずつ。
彼が気づかない程度に。


跡を残す。
俺のものである証を。


「俺、これにしよっかなぁ」


気づいたときには遅い。

少しずつ、搦め捕る。
蜘蛛の糸のように
見えない愛で。