仮想世界3 | +++ 三度のメシより ~腐女子の萌え語り +++

+++ 三度のメシより ~腐女子の萌え語り +++

※(18禁。ご注意ください)
声萌え 腐女子の萌え語りブログです。 中井和哉サマ、佐和真中サマ、内山昂輝サマ   絶賛応援ちう!

映画館が好きだ。


俺は眠ったふりをして
隣に座る彼の肩に
頭をもたせかける。


びくっと震える肩に気づかないフリで。
その位置をキープ。

諦めた彼は
ポップコーンをかじりはじめる。


彼の口の動き、
ポップコーンを噛み締める音。

映画そっちのけで
彼の一挙一動を堪能する。



ポップコーンをつまんだ塩辛い指先を舐めて、
映画のシーンでクスリと笑い。

ときどき、肩に当たる俺の髪をくすぐったそうに意識している。


今、鼻をすすった。
風邪っぽい。


ポップコーンの塩気を
炭酸水で洗い流す。
喉がゴクリと鳴る。



また指先を舐める。


映画に笑う。






「やっべぇー眠っちまったよ。昨日バイト遅番でさー」

「ほんと、よく寝てたよー。映画代もったいないー」



そんなことねぇよ。
もとはとった。
つか、代金以上に楽しんだしな。
楽しんだのは映画じゃねぇけど。


「な、結局さ、あの事件の犯人ダレだったの」

「もー、だからー、犯人はねー」


一生懸命説明してる横顔を
見てるだけで口許が綻んでしまう自然に。



胸の前あたりで、説明しながら振り回してる
その指先を。

掴んで舐めたらどんな顔するんかな。


「しょっぺぇよ」