『聖母子と子羊』 1515年頃 ポルディ・ペッツォーリ美術館
この絵を描いたのは、ダ・ヴィンチの弟子の一人のチェーザレ・ダ・セストです。
聖母子と小羊のポーズからいって、明らかにダ・ヴィンチの『聖アンナと聖母子』のヴァージョン作品といえるでしょう。
しかし、彼の絵には聖アンナは描かれていません。
替わりに、背景に入道雲のような雲が目立って描かれています。
・・・なぜでしょうか?
推理2:何らかの理由があって、聖アンナを描かなかった。
推理3:描くのを忘れた。(これは冗談です)
『岩窟の聖母』では、弟子のルイーニ達のヴァリエーションがありました。
それらは師の描いたルーブル版『岩窟の聖母』の本当の意味を知らしめるためだと解釈しました。
それらは師の描いたルーブル版『岩窟の聖母』の本当の意味を知らしめるためだと解釈しました。
『最後の晩餐』でも、弟子のルイーニがスイスの教会にヴァリエーションを残しています。
これも、師の『最後の晩餐』の謎を解く鍵になっていると解釈。
これも、師の『最後の晩餐』の謎を解く鍵になっていると解釈。
そして『モナリザ』も、弟子達の描くヴァリエーションの絵が謎を解く鍵になっていたのです。
レオナルド・ダ・ヴィンチの描く作品と、弟子達の手によるヴァリエーション作品との【違い】の中に、ダ・ヴィンチの絵の謎を解く【鍵】がある、ということです。 |
この発想からすると、『聖アンナと聖母子』の絵の謎を解く【鍵】は、やはり【聖アンナ】にあるのです。 |
チェーザレの描く『聖母子と小羊』には、
聖アンナを描かずに、背景に【雲】を目立たせて描いています。
この【雲】の意味するものとは・・・?
次回!回答編。