『聖アンナと聖母子』 不思議な構図 | レオナルド・ダ・ヴィンチの小部屋~最後の晩餐にご招待

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レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画の謎解き・解釈ブログです。
2021年5月末から再度見直して連載更新中です。

レオナルド・ダ・ヴィンチの『聖アンナと聖母子』1510年頃の作品。
この作品もなかなか不思議な構図だと思いませんか?
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題名の通りで見れば
後方の人物から聖アンナ(聖母マリヤの母)・聖母マリヤ(イエスの母)・幼子(イエス)
という構成で描かれていることになります。

聖アンナは、高齢でマリヤを出産していたそうです。
『高齢』がどの程度の年齢なのかは、はっきりした資料がありませんが、ネット上では『40歳』という説がありました。

仮に40歳で聖母マリヤを産んだとしてみて、そのマリヤが10代半ばでイエスを産んだとしてみても・・・・この絵の中の聖アンナは50代半ばと計算されます。

もう少し出産時期を若くみつもって、聖アンナ35歳の時の出産としても、50歳の聖アンナというわけです。

この絵の二人、そんなに年齢差があるように見えます?

そもそもお祖母ちゃんになろうという方のひざ上に、大の女性が座るものでしょうか?

重たくないのでしょうか?


聖アンナは、愛情タップリの微笑みを浮かべながら聖母マリヤに顔を向けています。

その、お祖母ちゃんとなる聖アンナですが、マリヤより体が大きく見えませんか?

体が大きいから、聖母マリヤがヒザに乗っていても、安定感があるのです。

もし、聖アンナの体格が、聖母マリヤと同等・・・もしくは小柄であったりすれば、彼女たちのポーズを構成することは、不自然かつ安定感のないものになってしまうことでしょう。


ダ・ヴィンチは、聖母マリヤをヒザの上に座らせる・・・という構図上の安定感をはかるために、聖アンナの体格を聖母マリヤよりも大きくしたのでしょうか?





自分は違うと思います。


この絵にも、ダ・ヴィンチの暗号が隠されていると感知します。


まるで隠し持つかのように、聖アンナが持つアイテムがあります。
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これが、謎をとく一つ目の鍵です。


そして二つめの鍵は、ダ・ヴィンチの弟子チェーザレの描くヴァージョン作品です。




続く!