三国 夜噺・諸葛の掟~夢の後先 2-6続 | SHOKATSU Side Stories

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「スパイvsスパイ」シリーズ。三国 夜噺~諸葛の掟

三国 夜噺・諸葛の掟~夢の後先 左慈(さじ)語り編

第二部:夜明けの炎が満つる時-赤壁の戦い-

 

 

 

 

第六回続

 

 

 

 

 

侵略者が犯す罪は同じ

 

 

 

そなたが臨む火よ

そなたを囲む火よ

 

 

おまえが見上げる火

おまえの足元の火よ…

 

 

翻って 焼き尽くせよ

犯した罪と同じ怒りで

 

 

 

 

 

泣き叫んだからといって

起こったことは変わらぬだろう

 

 

泣き叫んだからといって

正気が保たれるかは わからない

 

 

聞こえたのが人の悲鳴なのかさえ

おのれが声をあげたのかどうかすらも

もうわからない

 

 

 

 

そこは 戦場だ

その向こうには

赤い龍のように

燃え盛る火が逆巻いている

怒りに燃える龍の如くに…

 

 

 

 

おまえの手足が

衣服が髪が 体が顔が

炎に照らされるように

 

 

敵の血が流されよう

ああ そうとも

味方も同様にな

 

 

 

なぜ なぜ なぜ

どんなに問おうと

何度 問おうと 答は同じ

 

 

正史や 作り物に

どう書かれようと

起こったことは変えられぬ

 

 

何故を問うなら…

過去を掴むな

今を留めるな

明日どうするか としか―

答は  それしかない…

 

 

 

 

泣かせてしまったか

 

 

炎の熱さ痛み 憎しみでも

今のおまえには無縁のもの

それでも…

泣きたかったら泣くがいい

 

 

たとえその身は逝かずとも

大切な者を戦場に送り出す如き思いだ

それをどう捉えるのか―?

 

 

先ほど二喬の話をしたが

彼女たちとて生き残らねばならん

父や一族のことも考えたに相違ない

 

 

孫権の母や妻や呉の女たちは

豪気ゆえに逸話や言葉を遺したろう

だが目立たず話さずそうした者らが

だから豪気でなかったかといえば

そんなことはあるまい 当然だろう

 

 

劉備の消えた妻子はどうだ

跡取りを産んだ者も

寄り添い続けた者も

連れ去ろうとした者も おるな―

 

 

孔明は既に呉の使者に立った

その妻 -おまえが呼ぶところの- 月英とて

 

 

うむ…

 

 

美周郎は言ったな

曹操の元々の兵力は

青洲兵20万 袁紹軍の5,60万を加え

中原では3,40万を募り 荊州で2,30万が投降

合わせて150万―しかし恐れるに足りずと!

 

 

本当に言ったのだぞ

曹賊の兵法の誤り…とな

一つは背後に残る脅威―辺境の馬騰 韓遂だな

二つは水上戦の不慣れ

三つには冬支度の怠り

四つは長江の北岸に張った陣中での疫病蔓延だ…

 

 

まあ…な

 

 

周瑜と 黄蓋の『苦肉計』の話はどうする

『十万本の矢』には元になる話があるぞ?

陸績の仇討ち話も また語って聞かせよう…

 

 

ちなみに劉備の軍は赤壁から離れておって

涙が 止まったな

 

 

 

 

<三国 夜噺・諸葛の掟~夢の後先 左慈(さじ)語り編

第二部:夜明けの炎が満つる時-赤壁の戦い-第六回・終>

*このstoryはファンタジーです

第六回続き

補足(※後日追記予定)

馬騰 韓遂

 

NEWS雑記追記予定

 

 

 

 

やむを得ず公開/連載の休止・中止の場合は、すみません。

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