THE BEATLESMOVIE "Mr. Moonlight"
昨日、ある駅の近くの映画館で、偶然時間が合ったので、運命だと思いその場で決断して映画を見ました。 館内に入ったあとたんに本編前の宣伝映画が始まったほどの、ドンピシャのタイミングでした。
その映画とは「Mr. Moonlight/ミスター・ムーンライト」。 ザ・ビートルズ/The Beatles のドキュメンタリー映画で、封切り日は1月27日ですが、その映画館では今日が公開初日でした。 これもまた偶然。
こちらが広告映像です。
僕はこの映画のタイトルとポスターをフェースブックでチラッと見ただけで、どんな内容なのか全然わからないまま、これは運命だと感じて映画館に入ったのです。
この映画は、1966年にビートルズが来日して日本武道館でコンサートを開きましたが、そのコンサートが実現するまでの裏舞台と数々のエピソードをその時の当事者、関係者達が大勢登場して赤裸々に語るドキュメンタリー映画です。 尾藤イサオ、財津和夫、加山雄三、ミッキー・カーチス、北山修、湯川れい子、そして最近の若いミュージシャン達、等の名だたるミュージシャンはもちろん、マネージャーだったブライアン・エプスタイン/Brian Epstain と直接交渉した人やビートルズのレコードを日本のレコード会社で発売させるために動いた人、などなど、数多くの関係者が登場しますが、中でも最も驚いたのは、ジョン・レノン/John Lennon の実の妹（異母妹」、ジュリア・ベアード/Julia Baird が登場したことでした。
また、この映画で楽しめるのは日本武道館公演の警備に付いた数千人の警察官と、その様子を業務用に 撮影した映像が公開されたことでした。 他にも、前座で演奏した尾藤イサオと内田裕也が勝手に居残り、奇跡的にステージの真下の誰もいないスペースで悠々と観覧している写真が登場してほんとうにびっくりしました。
色々語られたエピソードの中でも加山雄三がビートルズのメンバーと食事を共にすることになった時の話が印象的でした。 そのとき、ジョン・レノンは椅子に座らず、床に膝をついて正座しながら食べたというのです。 それは、日本の文化を直に感じたいという一身からだったと。 だから、テーブルの真上にあごを乗せた状態で食べたのだという、信じられないお話でした。
他にも驚くべきエピソードが一杯で、書き過ぎてもネタバレになってしまうのでこのくらいにしますが、当時、ビートルズを日本に連れてくることは今では想像できないくらいに困難なことだったということが分かりました。
今まで、ビートルズの武道館公演の話題といえば伝説のように伝えられ、コンサートの様子と、そのとき反対運動が盛り上がったといった部分にしか焦点が当てられなかったと思います。 この映画で新しい視点から、日本とビートルズの関係を知ることができました。
多分、多くの部分はすぐに忘れてしまうと思いますが、得たものは多かったです。
一方で、ビートルズの写真や動画はある程度登場しましたが、演奏シーンはごく一部に限られ、肝心なタイトル Mr. Moonlight/ミスター・ムーンライト は一度も流れなかったのが少し残念でした。この曲はテレビ中継のオープニングに使われた象徴的な曲だったと思います。演奏シーン以外の部分のBGMも他者がカバーしたインストばかりでした。
エンディングにはまず最初に101歳の女性が登場し、順次少しずつ年齢がどんどん年齢が下がって次第に若い人が登場、最後は5歳の男児まで、次々とビートルズの好きな曲名を言い続けるのです。 どの曲が一番人気だったのかはご想像におまかせしますが、僕が中1に毎年教えている Hello Goodbye と Obladi Oblada だと答える人もそれぞれ2,3人ずついたのには、なんだか嬉しかったです。 世代を超えて愛されるビートルズということを誇示してくれました。 下のリンクの曲を言う人は1人もいなかったですけどね。
とにかくビートルズ・ファンの人なら見て楽しめると思いますよ。 それにしても、当時ビートルズに関わった出演者全員、年齢を疑うほどに若く見えました。 未だに第一線で働いているんですよね。人生100年時代を実させてくれる映画でした。 ちなみに、ビートルズが来日したとき、僕は2才児でした。
当時の映像コレクション
来日当日の記者会見
警備業務で撮影した記録映像
武道館公演映像
興味ある人はこちらの動画もごらんください。
