女装に興味がある。同性が好き。『人とはどこが違う』口にできなかった悩みを打ち明ける事でクラスのいじめられっ子だった三島といじめっ子だった桐野は固い絆で結ばれる。
しかし束の間の平和は、三島が社会科の教師柳田に目をつけられてしまった事からガラガラと崩れ始める。小さな田舎町に駆け巡るウワサや息子へ多大な期待を寄せる母の想い。
その全てと対峙しながら三島と桐野 2人の導きだす答えとは…
(SIDEB背表紙より)
永井三郎著
スメルズライクグリーン
スピリット
最終回
軽快に歌を歌いながら三島と桐野は自転車で東京を目指していた。
桐野家では桐野母が倒れてしまう。
「私があんな事言ったから マコト〜」
ドラマでは自転車で東京を目指しますが 原作では電車で向かい夜は無人駅の駅舎で転がります。
夜2人は寝れそうな場所を確保して転がっていた。
やっぱり、気になるの?お母さんのこと
ううん…東京行ったらさまずどこに行こうか
東京の2丁目 未成年が行っても大丈夫か 桐野は大人びているけど三島はとか話をする。
きっと いろんな人がいるわ 私達みたいな…
そうだね。
東京へと自転車を走らせる2人だったが
ちょっと待って 家に1回電話させて 何も言わずに来ちゃったから
桐野が家に電話をすると出たのは普段いない父親の声だった。
「お母さんとなにがあったんだ。帰って来なさい」
三島ごめんね。東京へは行けない。行けないのよ
桐野は三島に小さい頃行った温泉地での母と旅行に来たことを話す。温泉地には仲良さげな家族やカップルが多くて母の顔色がみるみる暗くなったところで手をギュッとにぎったら笑顔になって 母とずっとそうやって生きてきたと
だから…
戻ろう!
帰りの途中のバス停で休憩すると桐野が三島に
戻ったらまた…強くならなくちゃ。強くなる努力してみる。幸せな結婚もできるかも知れないし…
自分の身体の変化が苦しかったことを話て いままで持っていた三島の口紅を渡す。
その口紅は私のパンドラの箱の鍵 アンタに託したわ
たったひと夏…ほんの一瞬の宝物のような時間 桐野と三島は屋上で開けて中身を見せあった 三島は桐野の手をそっと握って
楽しかったんだ すごく…
うん、楽しかったね
自転車を漕いで田舎町に帰って来ると 近くの山から死体があったとモブ住人たちがワイワイしていた
しばらくはこのニュースばっかになって俺達のこと自然消滅だね。さてと、俺こっちの道だから
うん、じゃあね。
2人は別々の帰り道を背を向けて自転車を押して歩いた。桐野は振り向き叫ぶ それに答える三島
三島、がんばれ!
桐野もがんばれ!
手をあげて桐野は帰って行った。
『俺も桐野も決断した 自分の行く道を それは幸せになるための決断 諦めたような瞳はもうしていない。 わかってたから ふたつの道はもう交わることがないのだと』
季節は秋になった。屋上で1人お弁当を食べる三島 下では友達と遊んでいる桐野の姿
「私なりにしっかり理解したつもり あなたは正しい…いいえ、わからない…」
ありがとう。ごめんね。桐野は悲しむ母の手を握った。
「めっちゃカッコイイな〜」
ワンピースを着た息子を見て喜び三島母ちゃん。
「ごめんな〜 ワンピース喪服しか無くて」
三島の母ちゃんは息子になにがあってもみかたであること 田舎から出てフトシの桃源郷へ行けと後押しをした。
町中でふらふら歩く放浪柳田…
柳田がやさぐれてます。もうじきモッさんになります。(この意味は深潭回廊を読めばわかる)
学校から帰る三島に追いかけて声をかける夢野
三島〜
俺、すげーバカなんだ。父親が外人なのに英語わかんねぇし ずっと考えてたお前のこと
夢野は『同性愛者の告白』という本を出して三島のこと 桐野のことを考えていたと
バッカじゃない
だからバカなんだって…これたらもお前のこと考えていきたい…
春 中学校の卒業式
江戸川先生スーツの第2ボタンください。
先生のことが好きだったと聞いて江戸川先生はギュッとハグして「嬉しい」と喜んでいた。
※個人的にドラマの収めてしまったラストシーンがちょっと気に入らないので 原作のラストをやりますので ドラマと少々違うことご了承ください。
三島は地元の高校を卒業した後 母ちゃんの勧めもあって上京した。東京の美容専門学校へ進みヘアメイクの仕事するようになった。
「ねぇ 三島ちゃんドラッグクイーンないと出るんでしょ?」
もちろん!!
ヘアメイクをしているモデル達に三島のドラッグクイーン姿はかなり好評になっていた。
三島は東京に来て色んな人に出会った人がいたことを思いだしながら家に帰るとおかえりと夢野が待っていた。夢野が作ったパエリアを食べながらしょっぱいと夢野プンプンw
夢野は三島と同じ高校を卒業した後 大学に入学して旅行代理店の営業をしている。
月末田舎帰るけど休み取れる?ババァがお前の来るの待ってるんだぜ
行ったらタロちゃんの父ちゃんに殺されそう
三島は怖がっているがそこは夢野母さん強し
『桐野とは中学卒業以来一度も会っていない 見かけることもない 田舎は面積だけは広い 夢野が人づてに聞いた話だと 今は結婚して子供もいるそうだ 桐野のことを今でも時々想う』
『夢野とは一緒にいた時間が長すぎて夫婦のようになってて 俺はこの関係を愛しく思っている。結局桃源郷は夢見たものとは違っていた だけど、ありのままの自分で同性を愛して男として生きて女より艷やかに女以上のモノになる それが俺』
三島太志だ
「パパ〜」
出張から帰って来た桐野に子どもが駆け寄る。
もうすぐ第二子の出産が控えているようであれから家には父親が戻っていて 新しい家族も出来て生活している。
「パパ〜 でっかい赤とんぼ〜」
娘の指さす方を見て桐野はうっすらとした表情で
あれはね アキアカネかな…もう夏も終わりだなぁ
終
✿感想✿
終わってしまいましたよ〜

それぞれの決断はいかがでしたでしょうか
桐野はあの夏のことを封印して結婚し母親が思っていた生活を選んだようです。父親も帰って来たんですね。
夢野は考えて考えて三島、桐野のことを理解してずっと三島と生きて行くことを選びました。はじめから三島が大好きすぎです
三島は夢野を愛しい人と思い 自分の表現方法としてドラッグクイーンをやっている 桃源郷は見つからなかったけど生き方をみつけだしました。
BL作品ではありますが ほぼキスぐらいの表現で中学生の男の子が自分の性について悩んだ末の生き方の話でした。悩む場面はきつかったですね。
ドラマオリジナルでちょ〜っと柳田のその後やりましたね。原作本では番外編で柳田くんと南条くんがあります。これ先にやってるからw
これにて終了です
