スメルズライクグリーンスピリットは永井三郎著のコミックなのです。 SIDEA 、SIDEBの2巻になっています。
ここからは登場人物のひとりである柳田先生の過去からその後の話です。これからのドラマ進行にも少しふれていますので 知りたくない方はスルーしてください。
スメルズライクグリーンスピリットとその後のアンソロジー深潭回廊の話がミックスされています。
それは柳田がまだ中学生だったころ…
同じ学校のクラスメイト南條くんは少し変わった子だった。
授業中はいつも外ばかり見ていて 先生にはうわの空だと注意されて よく廊下で立たされていました。
そんな南條くんに柳田くんは話しかけていました。
「ソレ 何話目?」
「38話」
南條くんは小説を書いていて 柳田くんはその小説の唯一の読者だった。少しエグイホラー小説で南條くんの家へ読みに行っていた。
柳田くんはそのころからちょくちょく南條くんを盗み見をするようになっていた。ちょっとドキドキして…
だから南條くんが9月にお父さんの転勤でアメリカに行ってしまうと聞いた時は 凄くショックだった。
「もう、小説読んでもらえなくなっちゃうね。」
南條くんも残念そう。
柳田くんと南條くんが一緒に居れるのは夏休み終わりの合宿だけになってしまう。
その合宿の夜、テントを抜け出して二人きりになった。
「さみしくなるね。」
「柳田くんはいつも僕の事みてたよね」
南條くんは柳田くんとキスをして ふたりは服を脱ぎ抱き合って
「そこで何してるんだ!?」
見回りの先生にみつかって親に報告された。
自宅謹慎になり柳田くんの母親は嘆く
「男の子同士で 気持ち悪い 異常」だと
南條くんの母親から電話があって柳田くんの母親が出たが最初こそ下手に出ていたけれど 一方的な相手に
「ヘンタイホモはどっちよ!2度と電話かけてくるな!」ガチャっと切ってしまう。
南條くんを見ているとドキドキした。
南條くんの事を考えるとドキドキした。
南條くんに触れた時はもっとドキドキした。
女の子にはそんなことを感じなかったのにやっぱり恋? 同性愛者なのかな?
「もう一度君に触れたいよ。」
柳田くんは恋したことに気がついた。
両親は柳田くんは病気で異常だと決めつけて バケモノ扱いし南條くんとの連絡はできなくて 見送りにも行けなかった。南條くんとはそれきり2度と会う事はできなかった。
もちろん、小説の続きもわからないままになってしまった。
母親の静かな監視が始まったことで「病気を治さないといけない」と女性と付き合ったりして結婚もした。
消せると思っていたが 妻に見せられた隠して置いた少年専門の本。
「どういうこと これ」
柳田は黙ったままで言い訳もしなかった
「変態」
妻から離婚を言われたうえ 離婚届を提出されてしまう。
あの時のあのころの南條くんの姿を思い出し頭をよぎる。田舎の学校で教師をやっていた時、教え子の男子生徒を無理矢理 未遂だったけれど そこから逃げ出した。
死に場所を求めてある島に来た柳田は島の中学生渚に彼(南條くん)を重ねてしまう。
深潭回廊は逃げ出した柳田が訳あり少年渚に救われたことで 今度は渚を救おうとする柳田だけど 複雑な関係性でピンチに落とされる話。(ちょうど今ピンチ状態連載中)
渚に出会ったことから南條くんのその後もわかるのです。