今回の作品は韓国と日本制作映画ですが 在日コリアンで韓国国籍の映画監督が自分の母親を主人公にしたドキュメンタリーです。韓国で起こった悲しい過去が主となりますので あえて韓国映画に加えてたいと思います。



    

スープとイデオロギー


(作中での監督ヤン・ヨンヒさんと旦那さん)


    

2021年制作

2022年6月公開

118分


テイン評価

★★★☆☆


  あらすじ

監督の両親は朝鮮総連を熱く信仰している 韓国出身の在日コリアン。

1970年代に“幸せの国”として北朝鮮帰国事業に進んで息子三人を北朝鮮へと送り出したため今はなかなか会う事もできない。中でも長男は行く事を希望していなかったため 数年後死んでしまった。

アボジ〈お父さん〉も病気で亡くなってひとりになったオモニ〈お母さん〉を日本で生まれた末娘(監督)が仕事の合間に見ていた。

アボジのお墓は北朝鮮にあるため行く事もままならない。特に娘は映画のことがあり入国拒否されている。


オモニの久しぶりの笑顔をみたのは娘が旦那さんを紹介して鳥料理をふるまった時


オモニには1948年に起きた「済州4・3事件」を体験している。「済州4・3事件」それは韓国最大のタブーとされている事件で未だに口を閉ざしている事

韓国の済州事件を調べに来た人にあの時の話をしたことで 初めて本人が証言するのを聞いた娘は 認知症が凄く進まない内に韓国済州島へ連れて行く事を決意し 旦那さんと連れて行く。



  感想

まぁ、ドキュメンタリー映画ですので生きた証をいろんな人に見て貰う事なんですよね。


このヤン・ヨンヒ監督の作品では「家族の国」をデカいスクリーンで見たことがあります。これは監督のお兄さんの話でした。


この映画を見て少しあった疑問がちょっとだけわかったことがありました。在日コリアンの方の中には韓国出身なのに なぜ朝鮮総連(北)に熱心なのか。

ずっと在日の方は北の方ばかりかと こんな理由もあったんだって 今はかなり変わってはいますが 未だ話をしない方が多いようです。


オモニは認知症になってしまったけど 娘とその旦那さんがめちゃくちゃ良くみていてくれているので幸せでいいなと思いました。

(現状私は暴れまくっているので 母は不幸だと思っています。 大暴言祭り!)


意外にもドキュメンタリー的な作品が好きなテインなのでした拍手拍手拍手



済州4・3事件は「チスル」の題名で映画があります

全編モノクロです。