新しいシリーズが発売になるたびに皆がこぞってビックリマンシールやガンケシやキンケシやカードダスを買いに駄菓子屋やゲームセンターに走る一方、僕は記念切手の発売日のたびに近所の郵便局に走っていました。(まじめか!)
それは祖父や父の影響が大きいです。昔は切手を集めるのが流行っていたようで、大正や昭和初期の古い切手を持っていて、僕にくれました。さらに祖父は日頃から葉書や封筒に貼られた使用済み切手をはさみで切り、いつも僕に届けてくれました。僕の切手の枚数は日増しに膨れあがっていったのでした。
小学校時代の仲間内では一時本当に切手収集がブームになり、みんなで郵便局に通ったのを今でも覚えています。そして自分ではまだほとんど切手を持っていないのに、親類が切手集めが趣味だったりすると、とんでもない価値のある切手を沢山もらったりして一躍コミュニティ内での人気を集めていたりしました。(自分の実力じゃないくせに!)
↓はいわゆる「普通切手」というやつです。1円から順番に並べてみました。
消費税の関係で1円や2円はまあ必要だとして、果たしてどういうシチュエーションで7円や9円や12円の切手が使われるのかいまだに謎です。そしてなぜ、「1円切手だけモデルが人間なのか」という困難な問題も僕の今夜の睡眠時間を縮める原因の1つとなっています。












この1円切手のモデルになっている前島密(ひそか)さんは、明治時代に政治家として活躍し、日本の近代郵便制度の創設者の1人で、「郵便」「切手」「葉書」などの名称を定めた人物だそうです。それくらい偉大な人なので、聖徳太子が長きにわたって紙幣のモデルとして登場していたように、彼もまた昔から密かに1円切手の座を守り続けたのでした。(今知ったわけですが。)



歴史を感じますね。右下は若い時の写真だそうです。年取ると全然変わってしまいますね。
彼は大隈重信とともに立憲改進党を創立したり、早稲田大学(当時の東京専門学校)の学長を務めるなど、幅広い領域で活躍したのでした。色々歴史が知れて面白いです。
当時はこの切手があと30年もしたらどんどん高価になっていって大金持ちになれると本気で思っていたものですが、最近では海外の切手も含めて、こういった味のある形状やデザインにファンが増えているとかいないとか。
年賀状を送る習慣が薄れてきたこともあって、そういえばお年玉年賀はがきの下2ケタの年賀切手シートが久しく当たっていない気がします。世の中が変化してもずっと残ってほしい文化って意外と沢山ありますね。
切手については懐かしいのでまたいつか書こうと思います。