
Facebookやtwitterがこんなにも流行っている理由の1つに「いいね!」や「RT」といった「共感」があることは間違いないでしょう。現に僕も「ペタ」してくれないかな、と、こうやってブログを書いているわけです。
(ソーシャルメディア等を通じて)企業活動に生活者が参加し、企業と生活者が対話することで、哲学を共有し、企業と生活者が一緒になって社会に貢献するブランドを築いていくことで、企業と生活者間の長期的な信頼関係、つまり「ロングエンゲージメント」が築かれます。
本書では、この考えに基づく活動をしている好事例を紹介しています。
●企業哲学の共有
1、アップル「Think Different(人と違った考えを)」
2、ザッポス「POWERED BY SERVICE(サービスが原動力)」
●生活者参加型コミュニケーション
3、ゲータレード「Replay(勇気と感動の共有)」
4、ハイネケン「Auditorium(興奮の共同体験)」
●生活者との対話によるコミュニケーション
5、ベストバイ「TWELPFORCE(サービスの最終形態)」
6、サウスウエスト航空「社員のtwitter活用(ネット炎上の未然防止)」
●社会貢献型広告キャンペーン
7、ペプシコ「Pepsi Refresh Project」
8、ナイキ「LIVE STRONG」
9、フォルクスワーゲン「The Fun Theory」
どれも粋というか、生活者の心をつかむ活動です。
こんな大それたことは急には難しいとしても、人材紹介ビジネスに携わっている人間として、転職希望者の方(≂生活者)との長期的な信頼関係の形成は、本当に大切なところです。僕も転職を経験していますが、転職は人生の中でも大きなターニングポイント。こんな大事な決断を、信頼が置けない人や会社にはとても任せられないでしょう。できることは沢山ありそうです。
ところで当時、かなり話題になっていたようなのですが、特に印象的だった、ハイネケン・イタリアが実施した「Auditorium」キャンペーンを紹介します。「ビールを飲みながら大騒ぎしてのサッカー観戦」が最近歓迎されなくなり、ビール消費量の冷え込みに不安を感じたハイネケンは、若者に熱い気持ちを取り戻させようとドッキリを企画しました。
人気チームACミランVSレアルマドリードの試合当日同時刻にニセのクラシックコンサートを用意し、熱狂的なサッカーファンの恋人、上司、教授等に根回しをし、「どうしても一緒に行って欲しい」と本人を説得させ、1000人以上のサッカーファンが渋々当日のコンサート会場へ・・・。
始まったのは弦楽四重奏とスクリーンに書き出されるポエムのコラボというなんとも退屈な内容で、観客がうんざりしながらあくびを始めた15分後、ポエムの内容に異変が・・・。
「ボスには嫌とは言えませんよね」
「彼女にも」
「ところであの大切な試合を」
「よく見逃そうなんて思いましたよね・・・」
あの退屈な四重奏もいつも間にかACミランのテーマ曲に変わり、会場は騒然!
そして…
「Heineken made to entertain」
(ハイネケン 楽しませるためにつくられている)
の文字と、誰もが楽しみにしていた試合がスクリーンに。
サッカーは全然詳しくないですが、Heineken素敵です!

↓の動画の最後の方にも説明がありますが、
150万人がライブでこの様子を視聴していて、
翌日のニュースで1000万人がこの事実を知り、
さらに2週間以内に500万人がWebで視聴したそうです。