三方よし〜皆が気持ちよくないと[No.157] | 起業して不安はあるもののワクワクしている50歳・IT技術者・中小企業診断士のブログ
文章長すぎ!って方は赤字部分だけお読みください。
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三方よしとは昔の近江(滋賀県)商人の心得で、商売によって、売った人が儲かり、買った人は満足、社会には迷惑をかけることなく貢献、で関わる皆がハッピーになること。この言葉を聞くと、今、自分だけ儲かれば良いって考えに対する戒めで、そんなだと、どっかでほころび出るぞって、酸いも甘いも知り尽くした祖母に諭されている気持ちになってしまう。


思惑、立場の異なる関係者の利害の調整ってホント、難しい。皆、基本的に自分が大切だから。「僕、少なくない?」って。

僕の従事しているシステムを作る仕事で考えると、お客さん、リーダ、メンバといった利害関係者がいて、皆ハッピーが望ましいことは間違いないけど、なかなか上手くいかない。そこに競合との凌ぎ合いみたいなことも絡んでくるので、競合を寄せ付けない相当な強みがない限り、どこかで『無理』が生じることになる。というか『無理』が強みになってしまったりする。

『無理』とは何かと言うと、利益を削る、びっくりするくらい少人数で対応する、納期までの期間が泣きたくなるくらい短い、といった悲しい状況だ。これを翻訳すると、時間に追われ眠ることも、ままならない、でもリターンは・・・(根性と度胸は鍛えられる)ってことになる。

このようなメンバの疲弊、犠牲の見返りとして、お客さんのシステム構築の低コスト化に寄与できるといったこともあるかもしれない。しかし結局のところ、時間、マンパワーの圧倒的不足のもとで品質が犠牲となりお客さんにもしわ寄せがいくことになりがちだ。

じゃ、こんなことにならないためにどうしたら良いか?僕はお客さんに自分たちが協力できることの伝え方をを死ぬほど洗練させて、『無理』によらない強み、つまり価値を正しく知ってもらう努力を、契約前にする他はないと思う。ありきたりなことだけど、お客さんのニーズをしつこいくらいのコミュニケーションで理解して、お客さんの業界、業務のことを調べまくって、じゃこうしよう!なことを次から次へと浮かべながらアイデアを拡げて、その中からベストな一つを選ぶ。拡げて狭める。吐き気するほど考えまくりながら。僕は、この部分がいまの自分にとって一番、重要でかつ人生にもたらす効果も絶大だと思っているので時間をたっぷりかけて磨いている。

最初にズレてしまうと後ろに行けば行くほどそれは大きくなる。最初が肝心だ。二本の線を並行に引いたつもりがほんの少しズレてしまうと先に行けば行くほど距離が離れていってしまうように。

そんなで誰にも負けないくらい考えて考え抜いたって自負があると、お客さんの『無理』な要望には無理って胸を張って言えるようになる。それでも押されてしまった時は「僕には出来ません、なぜなら・・。だからよそでやってもらって構わいません。」って言えるくらいに極限まで考えられていたら素敵だ。また「なくては困る」ではなくて「あったらあったでいいか」な対応の負担が物凄く大きい割に効果は小さいことを受けてしまって、お客さんも、こちらも、幸福ではなかったって経験が少なくない。プライオリティ。「それをやるより、これやったほうがもっとハッピーになれます。なぜなら・・・」って止めるのは提案側の責任だ。

ホントにやらなければいけないことに的を絞って適正なお金をだしてもらう。予算も時間も人も有限だから。安請負いは絶対にしない。それは疲弊を生むばかりで誰も利さない、回り回ってお客さんをも損ねる。格安牛丼すき家のアルバイト不足による店舗閉鎖みたいに。そんなで主導権をこちら側にキープしながら『無理』に頼ることなく利害を調整できたらと思う。

自信がないからといって『無理』を強みとすることは誰も利さない、最終的にはお客さんさえも。

僕は見通しの良いところから三角形を俯瞰して、どこかとんがりすぎてないかな?ってバランスを考えられる、おかしなことになっていたら是正し、割りを食う人が不満を持って三角形から抜けていくことのないように配慮し正三角形をキープできるフェアネスを持ち続けていたい。


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