こんにちは!気が付けば10月!!ひぃぃ~あっという間にもうすぐクリスマスですね(早)。
私は年末で社内異動が決まっているので、最近はその引き継ぎ準備に追われています。
11月にひっさしぶりに海外出張が入りそうなので、数日でもスウェーデンの寒さと暗さにさよならできるだけで嬉しいです。
まぁ行先は仕事柄どうせ工場か港なんですけども。
さて、タイトルにあります通り、ここ最近ストックホルムで家(アパート)を探し始めました。
今の賃貸はストックホルム市内のアパートを、私の勤めている会社の姉妹会社の不動産屋さんから斡旋してもらって超破格で借りているのですが(それでも東京23区内の家賃よりちょっと高い位)、来年の春に契約が切れるので、新しい住処を探していました。
人口も上昇し続け、只今不動産バブルのストックホルム。
購入するのはおろか、ファーストハンドで賃貸を探すのも至難の業です。
ネットに他の方が書かれた日本語の記事が沢山あるので省きますが、とんでもない待ち時間(いわゆる「列に並ぶ」という事)を経ないと、ファーストハンドでは物件見学にすらたどり着けません。
ですが先日、主人の待ち時間(確か10年以上)を以てして漸く列の上位20位に食い込む物件があり、ファーストハンド(Bostadsförmedlingen)の賃貸見学に呼んでもらう機会がありました。
列に並んでいる人はBostadsförmedlingenのウェブサイトで自分が各物件の列の何番目か、自分で確認することができます。
向かった場所はストックホルム中心部から北へ地下鉄で15分程、そこから更にバスで5分(乃至、徒歩15分)の比較的新しく開発された住宅地。
いかにも2000年代にできました!って感じのモダンなアパート。2ルーム+キッチンで、確か60m2位、お家賃は11500クローナ(16万円)。
初めて賃貸の物件見学に行きましたが、見せてくれるのは今そこに住んでいる人。
勿論、見学時間もその人の都合で決まるので、平日の午後3時頃に召集がかかり、私も上司に適当に言い訳をして仕事を抜けて見てきました。
時間の5分ほど前に現地に到着しましたが、アパート前には我々同様、見学に来たと思われる人の群衆(笑)が。
そらそーですよね。20組呼ばれてるんですし、中には家族連れも。
見学後、借りたい人はBostadsförmedlingenに翌日までに回答して、回答した人の中からやはり一番長く列に並んでいる人に借りる権利が渡る、という仕組みになっています。
今回我々はこの物件に'Tacka nej'(結構です)の回答をしましたが、なかなか見学にすら呼んでもらえない中、いい経験をさせてもらいました。
賃貸契約が決まった時点でその待ち時間は帳消しになるので、決まった瞬間にまた将来のことを考えて列に並び始める、という人が多いそうです。。
こんなこと書くと「じゃぁファーストハンドで借りるのなんて絶対に無理なのでは?」と思われるかもしれませんが、私の友達や同僚に、この方法でアパートに住んでいる人も数人いるので、不可能ではないようです。
因みに昨年この方法で貸し出しの決まった人の平均待ち時間は9年間(ストックホルム中心部は14年)。
そんなに待てないよ!という人は、セカンドハンドでまた貸し物件を探すか、自分でアパートを購入することになります。
よくBlocket(スウェーデンの中古売買サイト)で探す人の話を聞きますが、そのほかにも友達や同僚の伝手で、とか、方法は色々です。
セカンドハンドである以上、結構大家の都合で追い出されるケースが多いので、ある程度収入がある人は(今バブルで不動産価格も安定して上昇しているので)自分でアパートを購入するという結果に行きつく訳です。
自慢じゃないですが私たち、物件見学には何十件も行っています(もはや趣味と化している)。
Hemnetという不動産サイトで、自分の好きなエリアや希望価格帯など、いろんな条件で検索し、見学(Visning - 大体日曜日のお昼とその翌日の月曜日の夕方の2回、というパターンが多い)に行き、そこであれこれ不動産屋(要はブローカー)と話をしたりします。
因みにこの見学時間、とんでもない人気物件だとアパートに入るのですらディズニーランドを彷彿とさせる長蛇の列、なんてこともあります。しかも見学時間は45分とか、限られていることが殆ど。
なので本気で購入を考えている人は、Hemnetで物件を見つけたらブローカーに直接連絡を取り、個別に見せてもらうパターンが多い模様です。ほかの見学者がいる場合、見学時間内にろくに質問もできないというケースも結構ありますし。
見学に行くとこんなカタログが貰えます。
素敵なインテリアの写真が沢山載ってて、眺めてるだけでウキウキしてきますが、一番大事なのはそのアパートの組合の経済事情。最後の方のページにちょこっと載っていますので、その組合の今後の返済額がいくらとか、賃貸収入はあるのか?共益費がどう使われているのか?など、きちんと確認することも大事です。
大体ブローカーのホームページから昨年度の収支レポートを確認することができます。
まぁ大体がそんなに怪しい組合ではないみたいですが、念には念を。
ここ、EKONOMIってやつです。もっと詳しいことはネットで探せます。
この組合は4.8ミリオンクローナの借金があります。共益費の額は当面変更予定無し。などなど。
そして気に入れば入札!ここからは携帯電話が頼みの綱です。
SMSで入札案内がきて(見学に行くとすぐにブローカーに携帯番号を聞かれます。ナンパではありません)、希望入札価格をSMSで送り、ほかに入札した人がいればまたSMSがきて、それに応戦(笑)という方式でどんどん価格が上がっていく訳です。
現在のストックホルムの平均価格は73672kr/㎡(100万円以上)。
東京都の平均価格を上回っています。
どうかしてるぜッ!!!
因みにスウェーデンでは定職についていればよっぽどでない限り(多分…)銀行から融資を受けることができます。
アパート購入には頭金が購入価格の20%必要ですが、それをクリアすれば毎月の支払いも比較的低金利で(勿論、日本のように変動金利・固定金利なども選択できます)住宅ローンが組めるようです。
という訳で住宅難真っ盛りのストックホルム、職がある方は買うのもアリと個人的には思います。
いつかこの住宅バブルが弾けるのでは?という問いに関しては、うまく答えられませんが、自分なりに色々調べた結果だとここ5~6年で暴落するというのはあまり現実的でないような気もしています。
※個人的な見解ですので、あくまで判断はご自身のご責任でお願いします。
また10年以内には新しい地下鉄線と、Solnaというエリアには3駅建設予定だそうです。
どんどん膨らんでいくストックホルム。この先の成長が、楽しみなような、ちょっと怖いようなです。