0Motley Crew (16) 夢で見た、素手からグローブまで | SKZの音楽性を讃えるSound Mosaic

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Stray Kidsの音楽性をこよなく讃えるブログです。主に2020年以降のアルバムからランダムにMVを取り上げて深掘りしていきます。更新は週3回程度のスローブログ。読んでくださってありがとうございます。

02:05より

 

 

 

A ここから

 

B ここまで

 

 

実はこのハンドガンのコレオ、「Motley Crew (4) 自分を信じた選曲」でご紹介した、Hyunjinが撮影二日前に変えたところです。どうしてもソロへのトランジション(つなぎ)が気になった。これじゃなくてもっといいのがある、という気持ちだったそうです。ずっと考えていたから夢にこのコレオが出てきた!翌朝プロデューサーを説得し、スタッフにお願いし、「これでいこう」となって、実現した無音のトランジションです。

 

 

よく名作にはこういった裏話がありますが、この一件なんて、ずっと語り継がれるべき天才的エピソードではないでしょうか。

 

 

さて、Hyunjinの素手AからグローブBまでの拍動。

 

それは、2分の2拍子で2小節分。

1拍はイントロのオリジナルダンスで強烈に登場した「ズーン、ダッ」です。

 

「ズーン、ダッ」「ズーン、ダッ」で2小節ですから、次に「ズ」と言う瞬間に、指が降り、グローブがはめられ、Verse2の

What you gon' do? I'ma pull up with the crew

が始まります。

 

「ズーン、ダッ」を1,2,と感じて、1,2,3,4,と数えても良いです。この場合は5と言った瞬間に切り替わります。

 

もしこの音楽を4分の4拍子でとっていると、AからBまで、同じ2小節でも、8拍数えてようやく9拍めにBになります。無音の中でこの8拍を一定にすることはなかなか難しいです。

 

それはなぜかというと、人は「伴奏なしで一人で歌うと早くなりがち、複数人で一緒に歌うと遅くなりがち」という傾向があるからです。一人で歌うときには心理的に焦る、大勢で歌うときにはみんなに合わせようとして人の声を聴くので、相手の声を待って遅くなります。ただでさえ拍動をしっかり感じていないとぐらくらしやすいのに、無音で8拍も数えると、よろよろします。

 

 

ところが、2拍子なら、さっき言ったように「ズーン、ダッ」「ズーン、ダッ」と2回数えるだけ。そしてそれは曲の始めからずっと感じてきた鼓動なので、AからBまでをHyunjinとシンクロさせることができます。

 

実際には、AとBは別撮りしていますが(この間に驚きの衣装替え)レコード動画を見ると、Hyunjinは、しっかりと2拍子を感じて 、指を降ろすまでのショットを撮っていました。素手で一回、グローブをつけて少し前からもう一回です。

 

25:27から、Hyunjinが誰の合図も待たず、自分の中で拍を感じているのがわかります。

 

 

ところで、イントロのコレオの最後でダンサーの背中を踏んでいる間の静寂。あれも2小節です。でもこちらのハンドガンの静寂の方が断然長く感じる不思議。

 

次はVerse2からいよいよソロダンスへ!