タイトル通り、山田流箏曲「七福神」練習中

初代・中能島松聲 作。日本橋の大商人が隠居所を新築した折に自身が作詞をし、中能島松聲に作曲を依頼したものだそうです。

 

 

この曲の唄には

「琴歌」 というセクションと

「浄瑠璃」 というセクションがあります。

 

唄のない手事部分では

雅楽からくる「楽」(がく)と呼ばれるセクションもあり

いろいろカラフルな江戸の一曲。

 

我が先生はお箏のみならずお唄もほんとに素晴らしく

少しでも先生のニュアンスに近づくべく、暇があったらお稽古の音源を聴いているんですが、節回しがそうとう粋で、なかなか身につきません・・!!

これ唄えたら、ほんと、いいなあ。。。という一曲です。

 

9月15日(日)京都府立文化芸術会館での音楽会にて大人も子供も唄う演目。

子供のパートは節回しをシンプルになさるのだと思います。

 

音楽会までに乗り越えるべき大事なジャズ企画がいろいろありますが

この練習は根底でずーっと続けていきます。

 

 

 

 

 

 

「七福神」 歌詞

    初代・中能島松聲 作曲 

    作詞不詳

     

八雲立つ 出雲八重垣(いづもやえがき)

神遊び   

天(あま)の逆矛(さかほこ) 手にとりあげて

四方をきっと見ひらくは

これぞ悪魔を毘沙門天(びしゃもんてん)と

威勢を張って座し給ふ (ざしたもふ)

 

そばに並びし福禄寿(ふくろくじゅ)

長きかしらを振り立てて

福はこちらへ  禄(ろく)はまた
御腹(おはら)のうちへ たっぷりと  

寿(じゅ)を 万歳(まんざい)に 千代、八千代
団扇(うちわ)を上げて 招きけり
 
やよ待ちたまへ

我こそは 混沌未分(こんとんみぶん)の初めより

何くれとなく|骨折りて、

億万歳(おくまんざい)を経たれ ば こそ

今では楽な隠居株(いんきょかぶ)
これぞまことの寿老人(じゅろうじん)

 

布袋(ほてい)は腹を抱へつつ

高らかにこそ笑ひけれ


かかる所へ 恵比寿三郎(えびすさむろう)

漁の獲物の生鯛(いけだひ)を

小脇に抱へて 入り給ふ

  
大黒天には息せきと 

小槌振り振り米俵 

御初穂(おはつほ)なりとささげつつ
 
後に続いて弁財天女

秘蔵の琵琶を手に持ちて

静々(しずしず)入(い)りくる折こそよけれ


まことに今日は神遊び

粋(すい)も不粋(ぶすい) も世の中の

縁を結ぶの御酒盛り

酒はさんきう松の尾で

宝の舟は朝夕に

入り来る福は小網町(こあみちょう)

その川通り名も高き 

きほひは魚河岸(うおがし)四日市(ようかいち)

いさむ新場(しんば)や茅場町(かやばちょう)

鎧の渡し兜岩(かぶといわ)

花の江戸橋 横に見て

ちょっと小舟で米河岸(こめがし)の

運は よし町(ちょう) 小上がりも 

心うれしき団扇河岸(うちわがし)


新材木(しんざいぼく)の屋造りに 

鶴と亀との杯を

すこん参れば 八百万(やほよろづ)

み神(かみ)も ひとしほ機嫌よく 

鈴を振り振り 拍子を揃え

舞を舞い舞い 調子を揃え
手を打ち締めます 腹鼓(はらつづみ)

 

その音(ね)も冴えてこの家(や)のうち

幾代(いくよ)変はらぬ繁盛は 
げに神国(しんこく)の福の種    

目出度く祝ひ納めけり 

目出度く祝ひ納めけり
 

 

 

 

 

 

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