風街レジェンド2015 その3 ~ナイアガラへの旅(1)~ | Hello Again

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その2からのつづき

早見優ちゃんに「クラッ」ときたところで、
次も「クラッ」とくるコーナーに。
って、クラシックコーナーですけど、何か?

15.シューベルト「冬の旅」現代語訳「菩提樹」/歌:鈴木准、ピアノ:河野紘子
16.シューベルト「冬の旅」現代語訳「辻音楽師」/歌:鈴木准、ピアノ:河野紘子

このコーナーでトイレタイムにする方が、正直多かったなぁ。
僕は、本格的なクラシック音楽を聴く機会が少ないので、
こんな機会逃してなるものかとばかり、しっかり聴いてました。
すごい歌唱力だなぁ。と感心しながら。
ちなみにシューのつく三大音楽家といえば、
シューベルト、シューマン、シューイチ
なんて、夢見ていたのも今は昔(笑)

この時点で、開始から1時間50分くらい。
結構食べましたよ。色々な松本隆ワールド。
でも、メインはまだまだこれから。

ここで、スクリーンが下りて。
暗転そして静寂。
次は、また「風街を読む」でくるのか?
文字でメッセージを伝えるのか?
はたまた映像か?
この曲と曲の間にどんな演出がくるかというのも、
この時既に観衆の楽しみの一つになっていた。

そんな中、観衆が固唾を呑んでスクリーンを見ていると、
こんな感じのメッセージが。



松本隆の共作者と呼べる人はたくさんいるが、
僕の共作者と呼べる人は、松本隆ただひとりだ。
         - 大瀧詠一



お~!お~!
観衆がどよめく。

そして、そして、



ジャーン!(まさにこんな擬音があったように心に衝撃)







ロンバケのジャケットが映しだされる。
そして、あのチューニングする音たち。

ドラムのスティックが、あの8部音符♪を7回刻む。

カチッ・カチッ・カチッ・カチッ・カチッ・カチッ・カチッ♪

何百回以上も聴いたあのイントロが流れてくる。
うわ~!うぉ~。
みんな思わず声を上げる。
5千人の観衆がみんな感動で鳥肌が立った瞬間だ。

あのイントロとともにスクリーンがゆっくり上がっていくと、
そこに伊藤銀次、杉真理の二人が。

真面目に、鼻血が出そうになった(笑)

17.君は天然色(大滝詠一)/伊藤銀次・杉真理

いやぁ、ここで我らが杉さんが登場とは、
さすがの僕も予想できなかった。
今日一番の見所のひとつと言って過言ではないこの場面に
杉さんがいるのは嬉しかった。

まさに思い出に色をつけてくれた瞬間だ。
この風街バンドの演奏が、ほぼロンバケ乗組員。
ギターが鈴木茂だったら、きっと僕は卒倒していたかもしれない。

歌が終わり、
銀次さんから、亡き大滝詠一師匠との出会いのエピソードと
松本さんの斬新な詞、偉業をたたえるメッセージ。
そして杉さんは。。。

僕は、大滝さんの意を継いでゆくナイアガラファミリーの一員としてここに来ています。このポップスのお手本のような「君は天然色」、
これはもともと大滝さんが杉さんの親しかったシンガー須藤薫さんに書いた曲だった。
大滝さんと同じ年に、須藤薫さんも亡くなられて、この曲に特別な想いがあったが、
今日のパンフレットを見て、
松本隆さんが妹さんのこと思って書いたとして、
しっかり歌わないととプレッシャーもあった。
でも、松本さんの音楽は楽しくやるのが一番だと思い、
今日は楽しく演らせていただいた。

というようなコメント。
ここで本当に大きな大きな拍手だった。

正直、僕は本当にびっくりした。
まさか風街レジェンドに須藤薫さんが登場するなんて。
意外なことに薫ちゃんには、
1曲も松本さんの詞の歌がないんだから。
松本さんと薫ちゃん、つながりはないと思っていたけど、
実は、君は天然色でつながっていたんだね。
君は天然色が薫ちゃんへの曲だったのはずっと前から知っていたけど、
松本隆さんとのこんな接点があったこと今まで気づかなかった。

でも、ポップスの魔法はこれでは終わらない。
(つづく)