言葉の歴史~Internal Dialogie~
リルケの「マルテの手記」の様に、ただ独り歩む者の内部世界の対話を記述
してみることにしよう・・・。
このサイトに、読者はいないから、好きに書いてもよいだろう。写真は、休憩用
です。
(千葉県成田市内、レストラン「テッパツヤ」、15th, Oct, 2007)
今住んでいる家にある、一番古い本は、新潮文庫で、23年前に買ったリルケの
詩集だ。私は古い人だ。紙の本を捨てることはできない。百回は軽く超える読書
(でも一回に2,3編の詩を読むだけだけどね)で紙はすっかり古びている。
しかし言葉は古びない。
たぶん私は最後の輪を完成することはないだろう
でも 私はそれを試みたいと思っている (*1)
そういう言葉を僕は求めているのだろう、だから
近くにあって
たしかめるよすがもないのは 神。
しかし危険があれば そこには生ずるのだ
救う力も また。 (*2)
という、ヘルダーリンの「パトモス」のような言葉を求めてしまうんだろうな。
上記は、2002年の新訳ですが、1966年の手塚富雄先生の訳、
神は近きにあって
しかも捉え難い。
だが 危険のあるところ、そこには
救いの力もまた育つ。 (*3)
も、捨てがたいと感ずる。これを僕が読んだのは、訳の成立のずっとあと、
手塚さんのなくなられたあと、高校生で、心理的な変化が激しい時期に読んだ
からなのかもしれないね。
論理的な根拠を超えた希望の言葉がないと、きっと僕は歩んでいけないのだ。
だから本を読む。ある意味、本を読まないでもお気楽に過ごせる人はうらやましい、
そういう人は、心が揺らぐことはないからだ。しかしこうも言うではないか、
こころの貧しい人は、幸いである、と。
私は罪の大波が、私の魂を征服しようとして突進してくるのを感じた。
だがその時、私は闘い続けよというイエスの声を聞いた。彼は私を
見捨てないと約束してくれた。決して一人にはしないと。決して、
決して一人にはしないと。 (*4)
素敵な女性、ソニアさんが教えてくれたけれど、彼・・キング牧師は、牧師さん
だから、プロテスタントなんだね。しかしカトリックの50年代の教皇ヨハネス23世の
晩年の言葉、
いつの日も生まれるのに良き日であり、いつの日も死に逝くに
良き日である。 (*5)
これを、20世紀最大の女性思想家(と、僕の思っている)ハンナ・アーレントの
文章の中にその引用を見出す時、希望の泉に差異はないのだと、強く感じた
のです。
(大分県大分市内、ワインバー、「ラ・コート」、06th, Nov, 2007)
◇ ◇ ◇
理路を超えた希望だけが愛を作る。マーラーのアダージェット、第五交響曲の
第四楽章は、妻アルマの為にささげられた。愛は哀しいからか、弦はコーダで
震えるように響き渡るけれど、それは、むしろ、愛はすべての感情を包み込む
から、なのかも、しれないね。
References;
*1:「リルケ詩集」,富士川英郎訳 p13,
*2:「ヘルダーリン詩集」,川村次郎訳, p181
*3:「ヘルダーリン全集Ⅱ」,手塚富雄他訳, p219
*4:「真夜中に戸をたたく」,クレイボーン・カーソン, p246
*5:「暗い時代の人々」,ハンナ・アーレント p89
休息。。
どうも最近朝テキパキ起きれなくなったなと思っていたら、ここ半月
休みがなかったことに気づきました。でも結局、月曜も休みとれない
アルネ・・(とるつもりだったが中止)。
でも疲れていても好奇心は萎えることはなくて、金曜に大分に出張に
行った際も、夜、思わず新しい業態のお店を見つけて、ラッキー!
この小さな町にはもったいない立派なワイン屋さんに、ちょっとした
ワインバーが併設。早速楽しんできました。ロスを承知でシャンパンも
バイ・ザ・グラスで出している志は、地方としてはかなりすばらしい。。
土曜はかなり久々に和食・・。この、地方名産のうちわえびのおつくりも
よかったが、体力消耗のためか、最後の鯛めしはいっぱいいぱいでした・・
紅葉の旅
まあ、旅といっても出張なのですが・・・。1week、 USバーモント州の
Burlingtonという街に行ってました。
日本はまだまだ生暑くて、それにここ数年、赤と黄色と緑の紅葉を肌で
感じる事もなかったので、この出張で、日常の中で思わず美しい光景を
見れたのは本当によかった。
仕事は上手く行ったから、それはよしとして、ここでは、カナダ国境まで車で
1Hのこの州都の仕事場の入り口の紅葉を載せておきましょう。。(会社名は
消してあります~)
ところで州都Burlingtonのダウンタウンの写真をこうして載せていると、
本当にEnglandの田舎街の雰囲気がします。それは、仕事相手の方との
会食の時にも伝えたんだけど、名前も英国風だし。
こうした東海岸の町は、UKの伝統をずっと保ってるんだな、って思いました。
僕はこんなコンパクトな街がほっとします。
なのでお土産も地味で、まあ職場用にはチョコ詰め合わせでよいのですが、
大事な人には・・・ささやかだけど、バーモントらしいお土産を持って帰りました。
渡せるのは・・・来週の土曜だなぁ。