子供への暴力的性犯罪で服役した出所者の再犯防止措置制度について、警察庁と法務省は、警察官による面談の導入を柱とする見直しに合意した。住居を訪問して所在確認し、特に再犯リスクの高い人に面談する。法務省は、出所前の対象者に制度内容を告知することで連携する。警察庁は1月中に制度変更を全国の警察に通達し、4月から実施する。
再犯防止措置制度での所在確認はこれまで、警察官が措置対象者への接触を避け、住居の外で見える状況を把握するだけにしていた。社会復帰を妨げないことを優先した運用だったが、所在を把握できないケースが多く、再犯の抑止効果が薄いことから、制度の再検討を進めていた。
今回の変更で、所在確認は、管轄の警察署員が住居を訪問する方法を採用。ただ仮釈放期間中の措置対象者は保護観察官らの監督下にあるため、警察官の訪問は仮釈放期間が終了してからとする。
面談の対象になるのは、(1)50歳未満で、暴力的性犯罪の前歴が複数回ある(2)出所後に性的な迷惑行為などで警告を受けた--など特定の条件に当てはまる、再犯リスクの高い措置対象者。ただし本人が同意した場合に限る。面談は年2回ほど実施し、就労やカウンセリング機関の紹介など、社会復帰につながる相談にも応じる。
近隣住民や家族に対する犯罪歴の秘密を守るため、私服で訪問し、事情に応じて住居の外での接触も認める。法務省は、訪問や面談をあらかじめ理解してもらうため、出所前の対象者に制度内容を告知する。その際、強制でないことを伝え、断る場合の警察への連絡方法も教える。
警察庁によると、昨年5月末時点のすべての措置対象者740人から所在不明や仮釈放中の人、再検挙者を除いた604人を区分けしたところ、面談対象は258人だったという。