東野圭吾「さまよう刃」読了 | ソンブーンのブログ

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2020年9月30日(水)

 

ミステリー小説の第一人者である東野圭吾の作品はどれも好きです。

 

本作品には心から共感しました。高校生の一人娘を18歳の不良少年2人にレイプされ、凌辱の様子をビデオで残すことで、被害者に口止めするという狡猾さを目のあたりにした父親がその不良に復讐しようという物語です。10人以上の少女を凌辱し、自殺まで追い込んだ18歳の少年達に怒りを覚えない親がいるでしょうか?

 

少年という理由で残虐な行為を繰り返す犯人には、法律が少年の更生という名目で厚い保護が約束されています。それに対し、無垢な被害者とその家族は法律がどのような保護を与えていると言うのか?・・・僕も以前から不公平な法律制度だと思っていました。

 

復讐しようとしている被害者の父親に警察官が、捜査の極秘情報を教えていることが最後半に判明。彼が元同僚2人に漏らした次の言葉が胸に突き刺さりました。「我々には何も答えを出せない。わが子を殺された親に対して、法律で決まっていることだから我慢しろなどと、一体誰が言えるというんだ。」

 

絶対に一読をお勧めしたい作品です。

 

2008年5月、角川文庫発行。499ページ。

 

作品紹介(ウィキペディアより)

会社員・長峰重樹の一人娘・絵摩が死体で発見される。悲しみに暮れる長峰に、数日後、犯人の名と居場所を告げる密告電話がかかってくる。 逡巡の末、電話で言われたアパートへ向かう。留守宅へ上がり込み、部屋を物色すると、複数のビデオテープが見つかる。そこには絵摩が犯人2人に陵辱されている映像が写っていた。偶然帰宅した犯人の一人・伴崎敦也を惨殺した長峰は、虫の息の伴崎からもう一人の犯人・菅野快児の潜伏場所を聞き出し追う。

少年犯罪被害者の悲痛の叫び、正義とは一体何なのか、誰が犯人を裁くのか。思いも寄らない結末が待ち受けていた。