10月6日(土)
小説現代に内容紹介があり、興味を持ちました。新宿の漫画喫茶・派遣ナースの実態がとてもリアルでした。しかし、自分を大事に思っていてくれる親の介護からは逃げ出して、何度も裏切られている、冴えない年下男の元に駆けつけるというのは、主人公の今後の人生も苦難の連続を予想されて後味が悪い終わり方でした。
講談社発行。261ページ。
作品紹介(講談社のサイトより)
桑原ひまりは新宿のネットカフェで寝泊まりしながら派遣ナースとして働いている。ネット経由で依頼を受け、患者の自宅まで赴き、泊まり込みで介護をするのが仕事だった。派遣先の事情はさまざまだが、家族が旅行をしたり外出して羽を伸ばす間の留守番しながらの介護では、ミュージシャン志望で恋人の宗一を派遣先に呼んで、二人で好き勝手に過ごしたりしている。ある日、宗一にだまされて借金の保証人にされていたひまりは、彼が逃げたため、借金取りに追い詰められることになる。
理不尽だらけの介護現場から目を背けない冷徹な筆致が選考委員に評価され、第12回小説現代長編新人賞奨励賞受賞。