肺がんの患者さんの主治医になり

定期的に訪問して

診察していました


ご自分のやりたいことを優先し

自分らしく生きること

がお似合いの方でした


要らないものは要らない!


先生、ごめんね

せっかく言ってくれてるのに

でも要らないんだ


と強い意思をもっていました



ある日息子さんから

息がおかしい

と電話があり


緊急訪問


訪問してすぐは意識も朦朧として

顔も身体も色が悪くとても苦しそうでしたが

呼吸がらくになるように治療をすると

だんだん穏やかになりました


話しかけると


先生、ありがとう

来てくれたんだ、ごめんねと

優しく笑ってくれました



その後ご家族だけで過ごした時間


コーヒーを飲み

タバコも吸って


再び休まれ

5時間後には旅立たれました


こんな最期もあるんだ

と息子さんは笑っていました


親父らしい‥と


ギリギリまで自分のことは自分でやる

それが願いでした


だから訪問看護師さんの介入も

希望されず


本当に自分で全てやっていました


亡くなる前々日からは

ご家族が見守るようになっていましたが


それでもその人らしく

やれることは自分でやっていたそうです



初めてお会いした時のお顔

ありがとう、また来てね

と笑ってくださるお顔

いろんな表情が浮かびます


旅立ちの時

皆さんが泣きながら

なぜか笑っていたのも

とても印象的でした



緩和ケアは生きることを支えるものです

生ききることが自分らしい旅立ちにつながると

私は思います