肺がんの術後

再発し治療を受けた方の

訪問診療をしています


私たち診療が入る前に

訪問看護ステーションも決まっていて

チームでの支援を始めました


その過程で

主治医の立場から

訪問看護師さんに対し

「あれ?」

と違和感を感じることが度々ありました


患者さんは一人暮らしで

家の中の移動はできますが

外出には支援がいる状態です

肺がんは治療後落ち着いていて

特に症状はないのですが

高齢ということもあり

何をするのもしんどくて

ついつい座ってばかり

できることなら寝ていたい

という状況でした


食事も美味しいものなら食べたいけれど

外食するお金もなく

そんな元気もない


食べたいから力も出ず

悪循環に陥っていました


訪問看護ステーションへの指示で

入浴の介助や

リハビリもお願いしましたが

一年半で入浴は一度だけ

シャワーが半分くらいで

あとは清拭のみ


ご本人の

今日はしんどい

今日は寒い

そんな理由をそのまま受け入れて

「じゃあ、はいらなくていいですよ」



夏場に脱水症になり

一気に衰弱が進んだ時

緊急訪問せず

電話ですませてしまう


次々と看護師さんが退職し

入ってきても辞めてしまうため

「人がいないんです」と

そんな説明をしれっとしていました



なんとか立て直しをしたいと思い

生活の支援も含めて

チームで支えたかったのですが

患者さんからも訪問看護師さん達への

不満がでるようになり

思い切って変えてみることにしました


家に人がくる「訪問」サービスは

ありがたいと同時に

患者さんやご家族のストレスにもなります


時間を決めてはいるものの

人が入ってくるのですから


望まれるサービスを

しっかり提供できるように

チーム一丸となって

温かい支援をしていきたいと思います