訪問診療を始める時

それが自宅でも施設でも

必ず意思確認をしています


それはこれから私が主治医となって

日常生活全般を請け負うから


どんな生き方を望んでいるのか

とことん知っておきたいのです


時に触れないでほしいと言う方もいますが


24時間365日主治医となるからには

せめて緊急時の対応だけでも決めておきたい

そうお話しします


テレビでとても元気に活躍してされていた方の

訃報が突然報道されることがあるように


いつ、何が起きるかわからないのですから



そして徐々に

病気や病状に合わせた人生会議をしていきます


何度も話し合い


何度でも見直します



脳腫瘍のお母さんを看ていた息子さんは

「何が延命かわからなくなってきた」と

何度も私に問いかけていました


当初

腫瘍が大きくなってきて

これからはわからなくなっていくと言われた

もう何もできないし、しない

そうおっしゃっていましたが


意識が混濁するにつれ

脳浮腫の治療は延命になるのか?

このまま何もしないでみているのは

見殺しになるのでは?

と迷っていました


ご本人の意思が一番大切ですが

ご本人がそれを表示できないときは

大切なご家族が、ご本人ならこうするだろう

という意向を汲み取り

代理で意思決定をします


何度でも話し合いながら

納得のいく方法を考えます



何度か脳浮腫の治療をしました

反応がよくなり

ご家族はとても喜ばれました

しかしやがて反応が乏しくなり

ご家族から

もう点滴はやめてあげたい

とおっしゃいました

悔いはない