入院中の患者さんについて
訪問診療の依頼がある際
患者さん、ご家族に
訪問診療について説明したところ
ご家族は希望されている
けれど
ご本人が受け入れていない
という情報がきました
その役割を担当した退院調整看護師さんは
説明に使った用紙を
目の前で破かれてしまったそうです
こういう患者さんの場合
せっかく診療に行っても
門前払いされることがあり
私たちも
1日の訪問スケジュールを組んで出向くので
無駄足にならないように
事前にさらに情報収集しておきます
娘さんからの
「見捨てないでください」に
まだお会いしたこともなく
受け入れてもらえない立場で
見捨てるも何もないですよ〜と苦笑い
初診は
うちのクリニック(医師と事務員)
訪問看護ステーション看護師
〃 リハビリスタッフ
ケアマネ
福祉用具の会社の方
などどうしても人数が多くなります
到着すると
娘さんが外に出てオロオロ
「怒ってて」と
申し訳なさそうに
みんなに頭を下げています
では
私と看護師さん二人で入ります
他の方はお待ちください
行きましょう!と私
幸い、
よく一緒に仕事をしている訪看さん
この人ならきっと大丈夫!
内心はドキドキです
娘さんによると
患者さんは「遅い!」と怒っているそうですが
それは入れてくれないからで
もはやこれは“イチャモン“です(笑)
失礼します
遅くなりました!
◯△クリニックのひまわりです
はいります
と患者さんの居る部屋に入り
思い切って部屋の奥に居る患者さんの
すぐ隣まですすみ座ってみました
診察はせず
話から
初めましてひまわりです
お家の主治医になります
こちらはお家の看護師さんです
体調にからめた質問をいくつかしながら
お話をしていきます
やはり怒っているのは
遅いことではありませんでした
一番はがんになったことに対してです
そして、それを
若僧(医者)にさらりと言い捨てられたこと
でも
食道がんに対する放射線治療とステント留置で
食事も通るようになり
身体の具合は以前より良いようで
そこは
医者や病院に対し感謝されている部分です
キャラクターから
自分のことは自分でやりたい、できる
できるだけ人の世話になりたくない
ということがよくわかり
そこも大切にしないといけないと感じました
大丈夫と感じたので
「外にこれからお家の生活をお手伝いしてくれる
仲間が待ってます。ご紹介したいので入ってもらいますね」とお断りした上で皆さんにはいって
もらいました
みんなが名前を伝えて名刺を渡したところで
訪看さんが血圧だけ測っておきましょうと
切り出してくださいました
毎日自分で測ってるよ
と言いながら腕をだしてくださいます
看護師さんからの
「次は先生に診ていただきます」
のバトンタッチにすかさず私
聴診など
簡単な診察はできました
なにより、聴くこと、話すことができたので
初診は大成功です
困っていないと言い切っていましたので
その日は退散
いつでも来る
それを約束しています
怒っている=拒否
ではないこともあるのです
緩和ケアは緊急対応も必要ですが
こうしてじっくり、じわじわも必要です