患者さんと息子さん夫婦は
同じマンションの別階、別部屋で
暮らしていました
患者さんは一人で出かけ
身の回りのこともご自分でできていました
息子さん達は
時々おかずを届けたり
お互いにスープの冷めない距離で
仲良く生活されていました
しかし
少し前から頻繁に転ぶようになりました
足腰が弱ってきたのかな
そう言っているうちに
歩けなくなってしまいました
最初は整形外科
そして近所の内科
近所の大きな病院
ここで脳腫瘍を指摘され
大学病院へ行きました
訪問診療に依頼があった時には
車椅子にはかかえてもらい移乗
半身麻痺
話しづらくなっていました
「息子達に迷惑かけるから
入院させてもらえませんか」
ゆっくりとおっしゃったのは
このお気持ちでした
最初は2週ごと
少しすると毎週状態が変わるようになり
話すことができなくなりました
迷惑をかけたくないという優しさ
お母さんを一人にしたくないという優しさ
どちらも温かいお気持ちです
時間が経つにつれ
介助量が増え
息子さんご夫婦に疲労感が出てきました
よく話合い
施設入居を検討しました
介護は専門家に任せ
通いながらできること
やってあげたいことをやる
最期までお互いの優しさにあふれる
温かいお看取りになりました
良いタイミングで
施設入居の提案など
療養の場の見直しや選択を
提案するのも
緩和ケアの大切な役割です