脳性麻痺で左半身が不自由な方が
自宅で転倒し右大腿骨を骨折しました
86歳と高齢です
手術はできないと判断され
装具固定していましたが
動いてしまったこともあり
骨はずれたまま
入院生活にも
限界がきて
叫んだり
介護拒否するようになりました
骨折部の観察は今後も必要
入院は不要
ということで退院となり
自宅療養が困難なため
施設へ入居されました
退院日に施設への訪問診療を始めました
機嫌が悪く
診察は全くできませんでした
お話だけ伺い
「また2日後に参ります」
と言って別れました
施設看護師さんと
鎮痛剤や興奮時の薬剤の相談をして
指示を出し
あとはお任せしました
2日後
病状はとても穏やかになり
夜間もよく眠れ
大きな声を出すこともなく
過ごされていました
元来のキャラクターで
物言いが荒かったら
不機嫌なことはありますが
それは個性です
この施設の看護師
とくに管理看護師は
「寄り添う」ことに長けています
医療者、介護者は
よく
寄り添う
と言いますが
何をもって寄り添うというのか?
この患者さんは
薬を用いるのではなく
患者さんの思いを聞き出すことで
心の平静、安楽を取り戻しつつあります
そこに
少しの薬剤調整をおこない
ご自身もらくになり
決して周囲に迷惑をかけることもなくなりました
ケアの質
大切です