約2ヶ月前から主治医をしていた方が
ご自宅で亡くなりました
猛暑で食事が摂れず
最近様子がおかしい
病院が嫌いでこれまでもほとんど通院していない
できれば家でみたいので訪問診療を
という依頼でした
衰弱しているものの
ご自分のペースで動かれていました
ゆっくり徐々にその時を迎えました
ご家族も不安になることなく
自宅看取りができました
最後の診察に向かう車で
同行の看護師が
「看取りの時には何も言えないですよね」
という話をしたので
私は
最後だからこそ、しっかりお話しましょう
と言いました
「そんな雰囲気じゃないじゃないですか」と不服そうな看護師さん
私は最後の診察に伺ったときには
死亡確認はもちろんですが
これまでのこと、最期の時のこと
ご家族のことなど
たくさん伺い、私も話します
帰り道に看護師さんが言いました
「最後まで寄り添うんですね
初めてです、ああいう看取り」
良いか悪いかは別として
死亡確認だけして
居づらくて出てきてしまう
〜そんなのは看取りではないと思います
ずっと不安だった息子さん
老いていく父親をみて
悲しくて辛かった息子さん
お別れの時も男泣きしていました
その気持ちが痛いほどわかるから
私は背中に手を当てて
ご自宅で見送ってあげられてよかったですね
と言いました
伝わったかどうかわかりませんが
私はいろんな思いを手のひらに込めました