コロナ禍で以前のように
入院中の患者さんが
外出や外泊することができません
そこで退院となります
形式上です
この方法で2泊3日で退院された方がいます
再入院も決定しています
何かあれば入院していた病院が受け入れる
そういう約束もできていたようです
在宅医療の依頼があり
もちろんお引き受けしました
病状については医師から情報提供書をいただき
入院中のようすについては
病棟看護師からサマリーが届きました
そして
退院支援担当の看護師からは
退院に至る経緯を記した
情報提供書をいただきました
そこには
患者本人は家に帰りたい
しかし家族が拒否
と書いてありました
私の心の中で何かが引っかかりました
患者さんそれぞれに希望があり
それは本当に様々です
そしてご家族もそれぞれ
患者さんとの関係もそれぞれ
でも
一度しかない人生を生きてきて
思いもよらない病気になり
その人生の残り時間が短くなった時
ちゃんと
ちゃんと
考えないといけないと思っています
いろんなことを
お宅に伺った時
ご家族だけが出迎えてくださったので
その時お話を伺いました
「拒否」という言葉を使った看護師に言いたい
何を見てるの?
何を聞いたの?
ご家族が
ご自宅での療養に賛成していないのは確かです
でも
涙をいっぱいためて
自分に言い聞かせるように
「家族みんなが仕事や家庭のことがあり
〇〇に付き添ってやれないんです
できないこともありますよね」と
お話しされていました
決めきれていなくて
できることなら帰らせてあげたい
でも一人で過ごさせるのは心配
どうしても一人にしてしまう時間がある
小さな子供がいる家族には頼めない
お話の中で
いろんな方法を考え
今も考えながら
答えを出しては、また考えている
そんな印象を受けました
たしかに難しいことです
でも私たち医療者には
できること、やらなければいけないことがある
と
私は思います