手術をするために抗がん剤治療をする
そう説明され
辛くてもがんばっていました
その頃にはまだお会いしていませんが
Tさんががんばっていた様子は
手にとるようにわかります
そして
手術ができないと言われ
薬を変え
効果がないと言われ
薬を変え
副作用で続けられないと言われ
薬を変え
本当にたくさんのことが次々と起こり
私の外来に紹介となりました
主治医からの手紙には
余命1-2ヶ月と書いてありました
目の前のTさんは
「立ち上がるのがやっとで歩けなくて
情けないです
もうちょっとしたら良くなりますよね
そうしたら部屋の片付けをしなくちゃ
ずっと病院通いで家の中はぐちゃぐちゃです」
とおっしゃいました
治療が終わり
緩和ケアを受けながら過ごしていく
そのつもりで来てくださっていましたが
翌週には状態はさらに悪化
いつものことですが
情報提供書に書いてある経過の途中からは
なぜ?
という疑問ばかり
何のために治療をするのか
治療をした結果どうなっているのか
今後どうなるのか
そこを説明し
患者さんの生き方に沿えるような治療方法を
提案して欲しい