今も正解はわかりません

以前勤めていた病院での出来事です


緩和ケア外来に転院のための面談に
ご家族が来られました


48歳の患者さんは入院中 
肺癌
骨転移
脳転移
寝返りも打てない状態で余命数週間と情報提供書に書いてありました


面談に来られたのは21歳の娘さん
一人
不安そうにされていました


緩和ケアの説明や
現在の患者さん(お母さん)の様子
困っていることなどを伺い
今後のことをお話ししました

目を見て話を聞いてくださる娘さん

相槌をうちながら
時に考えながら面談に応じてくださいました

当時私の娘が20歳で
その娘さんと年齢が近かったこともあり
つい話しながら涙が出てきてしまいました



残り時間が長くないこと
転院は早い方がいいことを伝え
今後自宅で過ごしたいかなど伺いました

どれも良い話ではなく
やりきれない気持ちになりました


もちろん話せないほど泣いたわけではなく
堪えながら
でも
涙声になり、娘さんの顔が涙でぼやけることもありました


娘さんを送り出した後


同席していた外来師長に

みっともない!泣くな!
次の患者もいるのに長々と話して
ビービー泣いて!はい、次
と一喝され
気持ちの持って行き場がなくなったことを
鮮明に覚えています


泣いていいわけない
でも泣けてしまうこともある
緩和ケアの現場で同じ側のスタッフに
こういう言い方をされるなんて思わなくて
未だにちょっとトラウマです