緩和ケア外来で診ていた方が
痛みと吐き気が強くなり入院しました
付き添ってこられたのはいつも来てくださる娘さんです
お母さん(患者さん)とは12年間離れて暮らしています
患者さんは脳出血を起こし、麻痺が生じてからずっと施設で生活されていました
娘さんはお母さんに何かあるたびに呼ばれ
その度に仕事を休みました
私と出会ってからの数か月の間にも
何度か「兄にも手伝ってもらいたい」とこぼしていました
入院時にも息子さんは来ませんでした
状態が変わっていきそうだったので
「ご家族に伝えてください」とお願いしましたが
「電話もなかなか出てくれなくて・・・・」娘さんの顔が曇ります
キーパーソンは娘さんなので娘さんにお任せしていればよいのですが
「息子さん(お兄さん)に私から病状説明したいと伝えてください」とお願いしました
すぐ来てください!は通用しないことがわかっていたので
前もって時間をかけてお願いしていました
ちょうどその頃、患者さんのベッドサイドで息子さんの話をしてみると
患者さんは目を閉じたままポツリポツリと話し出したのです
そしてはっきりと「あの子は来るわよ」とおっしゃいました
「会いたい」とも
その数日後に容態が悪くなりキーパーソンを呼んだ時には
ちゃんと息子さんも来てくれました
そして息子さんなりに声をかけていました
おせっかいではありますが
きちんとお別れができるように場を整えるのも緩和ケアの大切な役割だと思っています