緩和ケア病棟に転院してきたときには
医療者に対する不信感と不満で
患者さんは怒っていました





入院のための面談にはご家族しか来なかったので
患者さんとは初対面です


こんにちは!主治医のひまわりです


こちらをギロっとにらみ

ご家族に
「なんでこんな所に連れてきたんだ!」と
怒っています
こちらを見ようともしません



「どこもかしこも痛いのに
痛いってなんども言ったのに誰も聞いてくれない
しまいには放り出しやがって
今度は騙してここに連れて来られた
お前たちも同じだろっ!
早く痛みをなんとかしろや」
すごい勢いで怒ります


どこが痛むのか聞いても怒っていましたが
私があんまりしつこく話すので

観念したのか相手をしてくれるようになり

1時間もすると
握手をして
「頼むよ」と照れ臭そうに笑いながら
言ってくれました

その後も叱られながらですが
痛みのコントロールができ

痛みのために座って寝ていた患者さんは
横になることができるようになりました
日によっては爆睡です

車椅子に座って
散歩にも出られるようになりました


怒りん坊なので
ご家族にも嫌われているのですが

家に帰りたい!
という気持ちをご家族も受け入れ

退院となりました

痛み止めの使い方もほぼ満点です


玄関まで送っていくと

手を出してくれました

小さい声で
「ありがとうな」


久しぶりに私も手を振って見送りました

こちらこそ
ありがとうございます