がんの進行が原因で
早い時期から自分で動くことができなくなり

初めてお会いした時には
「死ねる薬くれ」と言われました

そんな薬はないこと
ほかにできることがあることを伝え

現在の病状をそのまま隠すことなく説明した時
患者さんと私の距離は一気に縮まりました

笑顔をみせてくれるようになり
いろんな話をしました

腫瘍が巨大化し
周囲に浸潤して痛みが強くなった時にも
すぐに痛みのコントロールができたので
「信用」してもらえたのだと感じました

私たちにできることは
苦痛を最小限におさえ
安楽に穏やかに過ごせる環境を提供すること

ここ一カ月で全身状態が悪化し
ご本人も最期の時だと感じていて
「頼むよ」
そう言いました

今できることを提案しましたが
ご本人の意志でしないことを決めました
ご家族もご本人の気持ちを尊重することにしました

だからといって
「死を待つ」わけではありません

体調が良い時には
少しですが食べたいものを口にできます
「おいしい」と言って食べています

食べることが大好きな方なので
舐めるだけでも、香りだけでも
楽しんでもらいたいと思います

身の置き場のないつらさが出ていますが
つらいところをさすると
とても穏やかな表情になります

毎日を大切に

桜を心待ちにしていました
病室の窓から一緒に桜を見ます